4月13日、福島競馬では3連単111万円の特大万馬券が飛び出した。出かけた翌14日、どうなることやらと思っていたのだが、比較的落ち着いた流れになっていた。見(ケン)をした7Rは3連単が2万4820円、8Rは1万250円だった。
そして迎えた9Rの医王寺特別(4歳以上1勝クラス、芝1200メートル、14頭立て)。1200メートルの持ち時計を見ると、この距離専門で1分8秒台や9秒台を出している⑩コスモアディラートが断然いい。それから前日1、2、3着がある永野猛蔵騎手が、この日は連絡みがない。永野が乗る2番人気③アンタノバラードの一発もあり、か。この時、世良公則&ツイストが歌う「あんたのバラード」が耳の奥で流れてたりして…。
馬券は1着③と⑩から2着に⑧⑪⑭、3着に②も加えたフォーメーション32点に各300円とした。
レースはどうだったかといえば、逃げ馬の2番手につけた⑩が楽々抜け出し、2着に3番人気の②、3着に人気薄の⑬が入り、3連単⑩②⑬は7820円だった。③は7着で、ドボン。世良公則は散ったのだった。
気を取り直して10R。奥の細道特別は4歳以上2勝クラス、芝2600メートル、16頭立てである。
⑪トロピカルライトが1番人気だが、単勝1ケタが他に4頭いて、オッズが割れている。こういう時の1番人気は怪しい。
そこで2番人気⑭シャインユニバスの7枠、3番人気⑥メイショウウネビと6番人気⑤シリンガバルガリスの2頭が同居の3枠、4番人気⑯フルールの8枠の枠連③⑦⑧ボックス、各2000円で勝負することに。
結果は終始2番手につけた⑯の楽勝だった。前々のレースで⑯に続いた⑦が2着、3着に⑥で、3連単⑯⑦⑥は9万280円、枠連④⑧2220円。5番人気の4枠⑦シリアルノヴェルの存在を見落としていたのが敗因だった。またドボンである。
ではメインの11Rへ。福島民報杯は4歳以上オープン、芝2000メートル、16頭立てだ。
持ち時計なら断然の⑯カレンルシェルブルと、前日好調だった佐々木大輔騎手の⑭サンストックトンを1着に入れ、人気上位の④⑥⑦⑧、女性ジョッキー・永島まなみの⑫を2、3着にしたフォーメーション60点に各200円。結果は2着、3着で買った⑦と④が1、2着で、3着に⑬。3連単⑦④⑬は4万3360円だった。全然ダメだ。
で、残るは中山のGI・皐月賞。データでは前走が弥生賞、共同通信杯の連対馬が間違いなく連に絡んでいる。弥生賞の1着は⑫コスモキュランダ、2着⑭シンエンペラー、3着④シリウスコルト。共同通信杯の1着は⑬ジャスティンミラノ、2着が⑧ジャンタルマンタルだった。
狙いは戸崎圭太騎乗で初出走から2連勝の⑬と、乗り替わりながらも1着⇒1着⇒2着⇒2着という坂井瑠星騎乗⑭の7枠だ。これに弥生賞、共同通信杯で3着以内④の2枠、⑧の4枠、⑫の6枠の枠連。1番人気⑩レガレイラの5枠はトリガミにならないので押さえ、枠連②⑦、④⑦、⑤⑦、⑥⑦に各2000円とした。
レースは中段前方につけた⑬が直線で抜け出し、⑬の後ろから直線で迫った⑫が2着、3着が⑧だった。3連単⑬⑫⑧の払い戻し金は2万9240円。ワタクシはといえば、枠連⑥⑦1890円をようやくゲット。福島に来て中山の皐月賞で一矢を報い、収支は2000円プラスとなった。
新幹線代を使い、競馬場の喜多方ラーメンを食べに来たような旅打ちだが、儲けられなくても狙い通りに皐月賞を的中させることができたので、終わりよければ…のみちのく一人旅。前編で書いたように、ギャンブル依存症とは無縁の世界だ。
カーシェアの車を返して、さてどこでメシにするか。福島駅周辺はだだっ広く、飲食店街は見当たらない。繁華街は別のエリアなのだろう。
仕方なく、駅ビルの1階にある回転寿司の店に落ち着いた。金沢の回転寿司と同じで、注文した寿司とツマミを回転させて運んできたり、目の前で握ってくれるスタイルなので、普通に寿司屋で飲み食いしている感覚だ。しかも、各地の珍しい魚介類が並んでいる。鮫鰈、真ハタ、タコの卵の軍艦タコまんま、柔らかい活タコ、焼きホッキ…。これらを地酒の国権で。
競馬場で買って帰ろうと思っていた弁当「牛肉どまん中」は販売終了だった。新幹線ではこれまた福島の地酒、栄川のカップ酒をチビリチビリと…。
(峯田淳/コラムニスト)