これも通過点にすぎないのだが、ドジャース・大谷翔平が記録を塗り替えた。4月21日のメッツ戦に2番・DHで先発出場すると、3回にメジャー通算176本目をライトスタンドに放り込んだ。これで松井秀喜氏の175本を抜いて、日本人歴代トップに立った。
得点圏打率の低さこそ指摘されているものの、この日は3打数2安打2打点で、打率は3割6分8厘。両リーグを通じて打率トップで、メジャー移籍7年目にして初の首位打者となった。
3月20日、今季開幕戦の夜に元通訳・水原一平容疑者の裏切りが発覚。精神的ショックから立ち直ったかに見えるが、そんな大谷に新たな火ダネが。大谷がハワイ島に購入したとされる、別荘豪邸建設予定地だ。
大谷が豪邸を建てること自体には、何の問題もない。気になるのは、大谷の周辺情報がちょいちょい漏れてくることだ。大谷はハワイ島にウインターハウスを建てると発表し、契約した高級リゾート不動産会社のプロモーション動画にも登場している。
「僕はハワイが大好きです。僕にとってハワイは太平洋の文化が美しく交わる特別な場所です」
そんな大谷の語りとともに、美しいハワイ島の海岸や丘陵地帯が映し出される。
今回売りに出されたのは丘陵地に広がる14区画で、大谷選手はこの中の1区画を選択。1区画の面積はおよそ1700坪で、テニスコート21面に相当する。購入価格は明かされていないもの、他の13区画は土地・建物合わせ、日本円で約26億円から34億円で販売されると、ポロポロ情報が漏れてくる。
他の同区画の別荘が「建売」なら、区画の中で最も目を引く豪邸が大谷の邸宅だと、身バレ住所バレしたも同然だ。
それだけではない。不動産会社は日本メディアの取材に「奥さんは一緒ではなかった」などと、ちょいちょい明かしている。ハワイらしい大らかさと言ってしまえばそれまでだが、あまりにアッサリと情報を漏らしているのが、見ていて危なっかしい。
大谷に近い水原容疑者に違法カジノ胴元が近づいたように、大谷ファミリーに近づきたい闇社会の人間が、同区画の購入を計画するかもしれない。
さらに海を一望できるロケーションというのは、裏を返せば海上からパパラッチが容易に狙えるロケーションでもある。
豪邸から自然が残るハワイ島のビーチまで続く一本道は、猥雑で人の多いオアフ島のリゾート地と違って、大谷と家族が待ち伏せされやすい。将来、大谷夫妻に子供が生まれたら、あるいは愛犬デコピンを身代金目的で誘拐する輩が出てくるとは限らない。
事実、水原容疑者は「取立人からの電話で、大谷の自宅から出てくる愛犬デコピンの散歩の様子を逐一報告されて、恐怖を覚えた」と供述している。
そんな水原容疑者の数十億円送金事件直後にしては、大谷はワキが甘すぎやしないか。海外セレブは居場所を突き止められないよう、複数のウインターハウス、別荘を持つのが常。余計なお世話ながら、大谷もハワイ島の他に、メディアに嗅ぎつけられていない安住の地を購入しているのならいいが。
(那須優子)