社会

医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<腰痛>痛みがそのまま残り慢性化の危険も!?

 季節の変わり目の時期は「腰痛」に悩まされる人が多い。22年の厚生労働省の調査によると、腰痛を自覚する人は人口1000人あたり男性91.6人、女性111.9人と少なくない。

 一番の原因は寒暖差だ。朝、晩に冷え込むため、血流が悪くなり、寝ている間に筋肉が固まった状態になる。これが急な腰の痛みにつながりやすいのだ。

 もちろん、起床時だけではなく、日中でも普段使わない筋肉を急に動かすことで、いきなり腰に痛みを発症する場合もある。花粉症でも、大きなくしゃみや咳が腰の筋肉に負担をかけることも珍しくない。このケースは、壁などに手を置くことで、くしゃみの反動を軽減させられる。他にも、ストレスが筋肉のこわばりを生じさせ「腰痛」が発症するケースもある。

 予防は、毎日のストレッチや軽い体操を習慣づけることだ。気温に合わせた服装の調節で寒暖差をなるべく生じさせないこともポイントだ。入浴時は、できるだけ湯船にしっかりつかり、全身の筋肉をよく温めることを心がけたい。入浴後、体が温まった状態でストレッチを行うと、より効果的である。

「急性の腰痛」は痛みがそのまま残り慢性化することもあるので注意が必要だ。慢性の腰痛は、脊柱管狭さく症や椎間板ヘルニア、骨粗しょう症などが原因となることが多い。姿勢の悪さ、疲労の蓄積、運動不足、肥満などにも気をつけたい。

「急性の腰痛」は、消炎鎮痛剤や筋弛緩剤で対応できることが多い。慢性の場合は、これらでは思うような効果が少ないこともあり、心理的要因を軽減させる薬による治療が行われることもある。日頃から、ストレッチやストレス発散など、日常生活にも注意して腰痛の発症に備えておこう。

田幸和歌子(たこう・わかこ):医療ライター、1973年、長野県生まれ。出版社、広告制作会社を経てフリーに。夕刊フジなどで健康・医療関係の取材・執筆を行うほか、エンタメ系記事の執筆も多数。主な著書に「大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた」(太田出版)など。

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