5月初旬、トルコのテレビ局「TGRTハーバー」が不思議な映像とともに報じたあるニュースが、世界のUMA(未確認動物)、UFO(未確認飛行物体)研究家の間で大きな話題になっている。
問題の映像は4月下旬にトルコの東アナトリア地方の都市、ムシュにある村の上空で撮影されたもので、そこには人間に似た物体がはっきり映り込んでいた。「あれは間違いなくフライング・ヒューマノイドだ!」と、地元で大騒ぎになっているのだ。世界のUMAを調査するジャーナリストが解説する。
「今回、スマホでフライング・ヒューマノイドらしき物体を撮影したのは、ムシュ県ヴァルト地区にあるキュチュクテペ村の、羊飼いの男性です。牧草地で仕事中だった男性が夕方5時頃に空を見上げると突然、人型をした黒い物体が現れた。そこでスマホを向けると、幸いにも約1分間にわたり、撮影に成功。物体はまるで『気を付け』の姿勢のまま、時おり回転しながらフワリフワリと飛び回り、やがて姿を消しました。男性はその映像をSNSにアップし、同時に当局に提供して調査してもらうよう求めたそうです」
フライング・ヒューマノイドはエンジンなどを一切身に付けず、体ひとつで空中を自由に飛び回ることができる人型の飛行物体。UMAの一種とみなされ、2000年に入ってからメキシコなどで頻繁に目撃されるようになった。前出のジャーナリストによれば、
「シルエットは人型なのですが、その正体はUFOなのか、UMAなのか、あるいは何らかの自然現象によるものなのか、専門家の間で大きく見解が分かれています。以前はメキシコでの目撃談が大多数を占めていたものの、近年はスコットランド西部のグラスゴー上空や、米ロサンゼルスでの目撃談もある。その際、FBIが捜査に乗り出したと伝えられています」
フライング・ヒューマノイドが人間に危害を加えたという事例はほとんどないものの、メキシコでは2004年に「不思議な人影が夜な夜な上空を旋回する」との通報が相次いだ。パトロール中だった警察官がパトカーで現場に急行すると、ヘッドライトの光に驚いたフライング・ヒューマノイドらしき人影がパトカーのボンネットに飛び乗り、威嚇して逃げた事例があるという。
「ただし、この物体にはフライング・ヒューマノイド説のほか、体長2メートル前後で高速飛行できる点から、1960年代にアメリカのウエストバージニア州で目撃された、空飛ぶ獣人モスマン説がありますね」(前出・ジャーナリスト)
今回、トルコ上空で目撃された物体は、フライング・ヒューマノイドなのか、あるいは新種のUMAなのか。トルコ当局の調査結果を待ちたい。
(ジョン・ドゥ)