日米通算200勝に到達したダルビッシュ有(パドレス)の快挙に、かつての「激戦」を思い出す人物がいた。野球解説者の落合博満氏だ。
5月21日に自身のYouTubeチャンネル〈【公式】落合博満氏のオレ流チャンネル〉を更新するとダルビッシュを激励すると同時に、自身が率いた2007年の日本シリーズ第5戦を感慨深く振り返った。
この年、中日はリーグ2位ながら、クライマックスシリーズ第2ステージで首位・巨人に勝利して日本シリーズへと進出。パ・リーグからは、リーグ優勝の日本ハムが順当に勝ち上がってきた。
日本シリーズでは、ダルビッシュが先発した日本ハムに中日が第1戦を奪われるも、その後、4連勝の逆転劇を演じ、落合監督が初の日本一に輝いた。
「あの試合は完全に負けを想定して…。平田が(2回に)犠牲フライ打って1-0になって、山井があそこまでいいピッチングをするとは思ってなくてね。負けて北海道行って、なんとか2試合でひとつ勝てればいいや、って思ってた矢先に勝てる可能性が出てきて、山井と岩瀬で完全試合で勝った」
王手をかけた第5戦は、中日の先発・山井大介と、9回からリリーフした岩瀬仁紀の、球史に残る「完全試合リレー」だった。落合氏はにこやかに続ける。
「交流戦になって、ダルビッシュと当たれば、負けは覚悟しながら野球をやってた。それだけ、ゲーム前から名前を聞いたら『こりゃ、勝てないな』って。それだけスゴいピッチャーですよ。ますます勝ち星を増やしていって、ぜひとも250勝達成してください。期待してます」
ダルビッシュが期待に応えた時の、落合氏のさらに晴れやかな顔を見てみたい。
(所ひで/ユーチューブライター)