5月29日に日本代表のFW久保建英が所属するレアル・ソシエダ(スペイン)と東京ヴェルディの親善試合が行われる。
それに先立ち、26日に日本ツアーに臨む20名の遠征メンバーが発表された。ところが、楽しみにしていたファンはまさに「ガッカリ」で、期待外れの空気がむんむんに立ち込めているという。サッカーライターが解説する。
「超目玉の久保のほかには、マリ代表のDFアマリ・トラオレ、元スペイン代表MFブライス・メンデスは遠征メンバー入りしています。しかし、6月14日にヨーロッパの頂点を争う『EURO2024』が開幕するため、スペイン代表に選出される可能性のあるGKアレックス・レミロ、DFロビン・ル・ノルマン、MFミケル・メリーノ、MFマルティン・スビメンディ、FWミケル・オヤルサバルといった、日本のファンが顔の一致するメンバーはあまり入っていません」
加えて、レギュラークラスのDFアイヘン・ムニョス、MFイゴール・スベルディアは負傷中。久保のアシストを外しまくるキャラクターとして、日本でも愛されているナイジェリア代表FWウマル・サディクは、今夏に移籍の噂があるためか、やはり選ばれていなかった。
今季のチャンピオンズ・リーグに出場しているとはいえ、ソシエダは決してビッグクラブではない。控え組はあきらかに格が落ちることもあって、アジアツアーはなめられていると、ファンからは嘆きの声があふれんばかりだ。
もはや1.5軍以下は確定だが、さらにガッカリのダメ押しが…。来日する主力組のコンディションが万全とはいえないと言うのだ。
「5月25日にソシエダはスペインリーグの最終節を終えたばかり。間違いなく疲労困憊のまま、強行日程で来日することになりますね」(前出・サッカーライター)
ならば、もはや見どころは久保の凱旋出場ぐらいになりそうだが、それすらも「ある問題」を抱えているという。前出のサッカーライターが厳しい表情で話す。
「久保は6月6日、11日に行われるW杯アジア2次予選のメンバーに選ばれています。ですから怪我は絶対に避けなければならず、フル出場ができるのかどうか疑問です。ところが、ヴェルディ戦のチケット代はメインスタンドで2万4750円、ゴール裏でも9900円、オプション付きのエクスペリエンスシートの最高額は350万円という超強気な価格設定で話題となりました。それでも各クラブの日本ツアーが盛んとなる前の5月に単独の来日とあって、完売したシートがあるなど、売れ行きは好調だと聞いています。しかし、疲労困憊の上に怪我回避、さらに格落ちメンバーの『三重苦』では、金額に見合った試合を見られる可能性は低いと、ファンが失望するのも仕方ありません」
しかも、泣きっ面に蜂か。強い勢力となっている台風1号が、29日あたりに日本列島に近づくという予報が出ている。せめて台風だけは予想進路を外れて、「来日」してほしくないが…。
(風吹啓太)