「大丈夫? 監督にそんなこと言って、怒ってなかった? 『そんなのん気なこと言ってんじゃねぇ!』って怒ってなかった?」
これは元巨人監督・高橋由伸氏が5月26日、スポーツ報知のYouTubeチャンネル〈報知プロ野球チャンネル〉に出演して言った言葉だ。
巨人はマツダスタジアムで行われた広島3連戦(5月17~19日)に3連敗。直後の5月21日、巨人の長嶋茂雄終身名誉監督が、東京ドームでの中日戦を前に、チームの激励に訪れた。
報知新聞の水井基博デスクが、阿部慎之助監督が長嶋氏に向けた「広島で3つ、やられちゃいました」「まだ貯金あるんですよ」といった言葉を紹介すると突如、高橋氏の表情が曇り、冒頭のコメントを発したのだった。続けて、こう口にした。
「オレの13連敗の時は、すごい怒ってたけどな」
高橋氏が巨人の監督に就任した2年目の2017年6月8日。交流戦で西武に敗れ、13連敗を喫した。1975年9月に長嶋第1次政権が記録した12連敗の球団ワーストを、42年ぶりに更新。不名誉な数字となってしまった。
1975年の巨人は、球団史上初となる最下位に沈んだ。長嶋氏の心情とすれば、同じテツを踏まないようにと、高橋氏を叱咤したつもりだろう。現に2017年の巨人は最下位こそ免れたものの、11年ぶりのBクラスに。前年の2位から4位に転落した。
巨人、今季のワースト連敗は4。3位を死守してセ・パ交流戦に突入した。かつての13連敗とは異なるが、高橋氏の脳裏にはミスターの怒声が鮮烈に残っていたのだ。
(所ひで/ユーチューブライター)