このままでは監督代行も、球団を去ることになるかもしれない。西武ライオンズは成績不振で松井稼頭央監督が事実上の解任となる休養措置となり、渡辺久信GMが監督代行に就任した。11年ぶりに現場復帰した渡辺監督代行は、
「まだ巻き返せる。本当の山は9月。それまでに借金を返す」
と意気込んでいたのだが…。球団OBは沈んだ声でこう話す。
「株主総会を前に、西武ホールディングスと後藤高志オーナーの意向を受けて行われたのが、今回の松井監督解任人事です。しかし代行の成り手がいないため、苦しまぎれの策で渡辺GMが監督代行に収まりました。とはいえ、GMとして戦力を整えられなかった、フロントトップの責任があり、今オフにも球団を離れる可能性があります。その場合、2025年からの新フロントトップには、潮崎哲也編成ディレクターが就くことになります」
その渡辺監督代行は、いきなりマズいミスをやらかしてしまった。6月4日のヤクルト戦、3-1で勝利目前の9回二死一、二塁から、好投していた今井達也を降板させてアブレイユをマウンドに上げる「ナゾ采配」を振るったのだ。アブレイユは山田哲人に2点タイムリーを打たれて延長戦に突入し、10回にサヨナラ負け。
「松井監督を上回るビックリ采配に、ファンからは大ブーイングが起こりました。編成でも現場でも失敗続きの渡辺監督代行への風当たりは、親会社からも含め、ますますキツくなってきています」(スポーツライター)
来季からは松坂大輔氏や西口文也2軍監督、伊東勤元監督、秋山幸二氏らが新たに指揮を執るとの説が浮上している。夏前からストーブリーグに片足を突っ込み、ガタガタなライオンズ。一体どうなってしまうのか。
(渡辺優)