今年のセ・パ交流戦は、いよいよ佳境へ。1位球団には特別協賛社の日本生命から、賞金3000万円が贈られる。
賞金の「使い道」は、各球団それぞれに異なる。全額を現場で分配するチームがあれば、球団と現場で半額ずつ分け合うところもある。現場の分配にしても、裏方を含めた全選手を対象とする球団、交流戦期間中に1軍登録されていた選手に限るチームなど、様々だ。
高年俸のスター選手にとっては微々たる額だろうが、1軍半の選手や裏方スタッフには嬉しいボーナスとなる。その意味でも、交流戦1位になるのは、球団にとってモチベーションのひとつとなっている。
ペナント争いの観点から見ても、交流戦の重要度は小さくない。コロナ禍で中止となった2020年を除く過去18回の1位球団のうち、延べ9球団がリーグ優勝。結構な確率で、覇権を握っているのだ。
ちなみに、交流戦2位からの優勝は5例、3位からの優勝も、同じく5例ある。一方で、4位以下からの優勝は、極端に少なくなる。交流戦の上位チームがペナントを制するケースが多く、2018年の西武(11位)や昨季の阪神(10位)などは、かなりのレアケースとなっている。
今年の交流戦は楽天、ソフトバンクのパ・リーグ勢と、巨人によるトップ争いに、ロッテ、ヤクルト、日本ハムが参戦の様相を呈しつつある。データ通り、これらのチームが秋に美酒を味わうのか、それともレアケースの年となるか。野球ファンにとっては、目を離せない6月戦線となろう。