中日・立浪和義監督が6月11日からの日本ハム戦で、中田翔を「DHで起用する」と明言した。中田は5月15日の阪神戦で自打球を当てて以降、打撃不振の状態が続いている。だが、チームの得点力不足は相変わらず。完治していないとされる足の負担が少ないDHでの出場なら、不振脱出のきっかけにもなるかもしれない。スポーツ紙記者はこう分析する。
「6日10日にエスコンフィールド入りした中田は、フリー打撃を終えて『そんなに広くはない』と球場の感想を語っていました。札幌ドームが本拠地だった時代、中田はその広さと外野フェンスの高さに泣かされてきました。今回はホームランを狙って打席に入るかも」
とはいえ、プラス材料ばかりではない。中田のここまでの成績は打率2割3分4厘、本塁打3、打点17。打率を「曜日別」に見てみると、火曜日は1割4分3厘で、一週間のうち最も数値が低いのだ。
「火曜日は6連戦の初戦。どのチームも連戦の頭を取りたいので、エース級の投手をぶつけてきます」(ベテラン遊軍記者)
とはいえ日本ハムの先発は、エース級とはいえない左腕・上原健太が予定されている。上原は前回登板で1回1/3を6失点と大炎上してしまった。その後は2軍調整となり、北山亘基の故障でチャンスが転がり込んできた。上原には期するものがあるはずだ。
中日がDHを使えるのは、この日本ハム3連戦と、交流戦最後の千葉ロッテ戦しか残っていない。今さらではあるが、パ・リーグの各球団は中日打線をこう評していた。
「中田とビシエドがスタメンで同時に出てきたら、厄介だと思っていました。1軍昇格後、ビシエドの打撃成績はイマイチでしたが、走者を溜めた場面では脅威です」
「火曜日に打てない」傾向が気になる。対照的に好成績を残しているのは月曜日で、4割2分9厘。その月曜日に試合が組まれることは少ない。
「月曜日は基本的に移動日です。試合が組まれるのは、連休になった時。どのチームも連戦でリリーフ投手が疲れています」(前出・ベテラン遊軍記者)
ついでに他の曜日も調べてみたところ、水曜日は2割7厘、木曜日は3割3分3厘で、金曜日は3割5分の好成績を残していた。水曜日以降、ようやくエンジンが掛かってくるタイプのようだ。
古巣の新本拠地には、まだ大勢の中田ファンがいる。いいところを見せられたらいいのだが…。
(飯山満)