サッカーW杯アジア2次予選のシリア戦について、元日本代表の城彰二氏が、自身のYouTube動画でレビューを行った。
まずは5点を奪った攻撃陣を絶賛。中村敬斗や上田綺世、久保建英、堂安律を高く評価した。攻撃陣の中でも、とりわけ2人の選手をベタ褒めだ。ひとりはPKを獲得した相馬勇紀で、
「アグレッシブに自分の武器を持ちながら、ボールに食らいついていった。PKをもらったシーンは、通常であればボールを触りにいくんですけど、相手の前に入る動きをしたことによって、相手はどうしても倒さざるをえない。体の使い方も海外で仕込まれているな、という印象。PKを落ち着いて決めたのは素晴らしかった」
もうひとりは鎌田大地で、スタメン起用を提言。
「スタートから入った方が活躍するというか、リズムをつかんでいろいろなプレーができる」
ただ、問題点がないかといえば、そんなことはなく、守備面で解決すべきことを挙げた。
「不安な点もあった。ディフェンスラインがクロスに対してルーズになった。相手がフリーでヘディングしてうまく当たりませんでしたが、マークを外すシーンが何度か見られた。最終予選になってくると、決定力のある選手が揃いますので、マークとかポジショニングの部分に関しては、修正が必要」
ミャンマー戦とシリア戦で、森保一監督は攻撃的な3バックを採用。これが議論の的になっている。城氏は3バックをこう評価した。
「3-4-2-1のシステムを試しながらやれた、この2戦だったと思います。これを使うか使わないかは分からないですし、たぶん最終予選で3-4-2-1をいきなり使うことはないんじゃないかなと思います。4バックで始めて途中で流れが出てきたり、または点を取りにいく時に、併用して使えるっていうのが分かった。森保監督がどういうシステムを組んでくるかというのも、最終予選の楽しみのひとつ」
最終予選は独特な雰囲気があり、通常よりもナーバスになることがあるという。それでも城氏は、間違いなく勝てると断言。その先を考え、W杯本大会に向けて何を積み上げていけるか楽しみにしたい、と話した。チーム強化の観点から最終予選を見ると、大いに楽しめそうだ。
(鈴木誠)