13年にNHK朝ドラ「あまちゃん」で大ブレイクし、昨年は映画「ホットロード」「海月姫」と立て続けに主演。「カルピスウォーター」など数多くのCMにも出演し、若手女優の中でもトップクラスの人気を誇る能年玲奈(21)。愛らしいルックスに加え、バラエティ番組で見せる芸能人らしくない「挙動不審トーク」で幅広い世代に親しまれている彼女に、「キャラ作り疑惑」が浮上した。
「昨年、能年は『ホットロード』と『海月姫』のプロモーションで、多くのバラエティ番組に出ていましたが、ウチの局の番組に出演した際、事務所サイドから、これまでに例のない『要請』があったんです」
こう明かすのは、民放局ディレクターである。
「人気芸人が司会を務めるトーク番組に出ていただいたんですが、打ち合わせで『まともにしゃべったシーンはカットしてほしい』と伝えられました。ふだん、出演タレントの事務所から言われることと正反対なので、思わず苦笑してしまいました。確かに、彼女は突拍子もない言動が魅力で、そこが番組的にも視聴率の取れる部分なんですが、徹底した“キャラクター作り”には驚きましたね」
能年サイドの「逆要請」について、「番組の進行についても逐一、シビアな指示があるんですよ」と、このディレクターは続けて説明するのだ。
「他のタレントとの兼ね合いもあり、なかなか難しいのですが、『MCは、できるだけリアクションしにくいようなムチャ振りをしてほしい』『番組では話が通じないキャラとして彼女を扱ってほしい』『遠慮せずにキツめにツッコんでほしい』と言われますね。『これ放送事故なんじゃないの、とネットに書かれるように』なんて具体的な指示もありました。あと、これは他局のスタッフから聞いた話ですが、昨年末放送のバラエティ特番に『海月姫』のプロモーションで彼女が出演した際は、『能年の意味不明なトークに周囲が置いてけぼりになる展開が欲しい』という注文があったと。番組スタッフは、共演者との調整に苦労したと言っていました」
もっとも、番組制作スタッフによる能年本人への評価は上々だという。
「彼女はとても礼儀正しいですよ。番組ADにもしっかり挨拶をしますし、収録が押しても嫌な顔一つしない。それだけに、本番でオドオドされるのは、本人も周りの期待を意識しているからだろうと思います」
能年といえば、読者モデル時代に撮影された「ギャル風」の口調で話す映像が動画サイトにアップされ、「今と全然キャラクターが違う」とネット上で話題になったことがある。現在の天然ボケキャラへは、どのように「移行」したのか。能年をデビュー時からチェックしている芸能ライターによれば、
「彼女は13歳で、ローティーン向けファッション誌『ニコラ』の読者モデルとしてデビューしたのですが、中学時代は現在では想像がつかないほどふっくらしていて、もっとズケズケと話す子でした。『不思議キャラ』になったのは16歳ぐらいからですね。意味不明な絵を描いてブログに掲載するなど、ファンの間でも彼女の『不思議ちゃん』ぶりが話題になっていました」
先日放送された番組で、「バラエティ番組では周りのスピードについていけず、慌ててしまう」と悩みを吐露した能年。彼女はむしろ、徹底した「キャラ作り」に熱心な周囲の関係者に振り回されている!?