6月24日に電撃発表された巨人・松原聖弥と西武・若林楽人の交換トレードは、今季のプロ野球初となるものだった。
ドン底状態の西武に移った松原は、2016年の育成外ドラフト5位で巨人入り。2021年には135試合に出場して打率2割7分4厘、12本塁打、37打点と、いずれもキャリアハイの活躍を見せた。ところがこれを機に、出場試合数は年々減少。今季は9試合、打率1割5分4厘にとどまっていた。
巨人と西武で打撃コーチを務めた野球解説者の大久保博元氏は自身のYouTubeチャンネル〈デーブ大久保チャンネル〉で、松原をこう評している。
「天才でしたね。何が天才かって、バットコントロール。しかも芯に当てる」
ミート力の高さを絶賛したのだが、それゆえに、
「ボールゾーンにもどんどん手が出てしまう。ボール2つぐらい出てしまう時もヒットにすることがあるんだけど、そのボールはヒットになりづらいんですよね」
悪球打ちの課題を指摘したわけだが、とはいえ、松原は「速い球」を得意としていると、大久保氏は評価。
「僕は『ライオンズには向いてる』と先ほど、聖弥にLINEしました。パ・リーグの方が、ストライクゾーンに投げ込んでくれる率は高いです。セ・リーグは(ボール際に投げ分けて)様子を見ながら、いかに点をあげないかという野球。いかに点を取るかっていうパ・リーグの方が、聖弥にとってはもってこいです」
元打撃コーチの力強い言葉だが、巨人・阿部慎之助監督は「チャンスと思って、思い切って頑張れ」と松原を励ましたという。松原にチャンスはあるだろうか。大久保氏は言う。
「正直ね、(西武は)外野まだまだスカスカです。レギュラー獲るんじゃなくて、ライオンズを勝たせるという気持ちを持って!」
弱小チームの救世主となるか。
(所ひで/ユーチューブライター)