6月25日時点のプロ野球勝敗表を見ると、パ・リーグ首位のソフトバンクと最下位・西武のゲーム差はなんと25。3位ロッテとは14ゲーム差だ。まだ6月なのに、この数字である。西武にとっては絶望的としか言いようがない現実が横たわるが、
「Aクラス上昇は不可能ではない」
と驚きの展望を口にするのが、野球解説者の岩本勉氏である。自身のYouTubeチャンネル〈岩本勉チャンネル〉で6月24日に展開した理由が、若林楽人を交換要員として巨人からトレードで獲得した、松原聖弥の加入だった。
「1人加わった時に、急に周りがグーッと盛り上がることがあるんですよ。ファイターズの水谷(瞬)のように、環境が変わって『よし、このチャンス逃すものか』と心のギアチェンジを行なって、そこから交流戦でMVPやで。それを見た周りの選手たちもその気になってるから、ベンチの雰囲気がすごくよくなって…」
その水谷は昨オフ、現役ドラフトでソフトバンクから日本ハムに移籍した。ソフトバンク時代の5年間で、1軍登録なし。それが今季のセ・パ交流戦では18試合のうち15試合連続安打を含む16試合で安打を記録。打率4割3分8厘は、秋山翔吾(2015年)の4割3分2厘を超える交流戦史上最高の数字だ。もちろん、交流戦MVPを獲得した。
岩本氏はソフトバンクとの最大11.5ゲーム差をひっくり返し、栗山英樹監督率いる日本ハムが大逆転優勝を遂げた2016年を回顧。さらには、好循環時に思い出すという日本の陶芸家・河井寛次郎の言葉「1人光る。みな光る。何もかも光る」を引用して、
「よくカンフル剤的存在っていうでしょ。それを松原がやってくれればライオンズ、何かミラクル起きるんじゃないかと。ライオンズだってチームが変わったら、急にAクラスが考えられるんですよ」
松原が光輝く姿は見られるか。
(所ひで/ユーチューブライター)