「ダイヤモンド世代」の注目株が圧勝した。女子ゴルフの国内ツアー「ミネベアミツミレディス北海道新聞カップ」が北海道の真駒内カントリークラブで7月7日、最終日が行われ、川崎春花が4バーディー、1ボギーの69、通算18アンダーでツアー3勝目を達成した。2位に4打差をつけるブッチぎりの優勝で、
「すごく嬉しい気持ちでいっぱい。涙が出るかなと思ったけど、出なかった。やるべきことができていた」
と喜びを爆発させた。
櫻井心那、竹田麗央、神谷そら、尾関彩美悠ら2003年度生まれの通称「ダイヤモンド
世代」のひとり。最終日は同期の櫻井、尾関と最終組に入り、バチバチと競い合った。
「ライバルの多さが刺激になっていますね。相乗効果が出ていて互いに意識することで、競争力が高まっています。今後はこの世代が海外に出て活躍することになるでしょう」
そう評価するのは、ゴルフジャーナリストだ。
川崎は7歳でゴルフを開始。大阪学院大学高校に入学して「全国高等学校ゴルフ選手権」の個人戦で優勝。高校3年生の2021年にプロテストに合格した。翌2022年9月に「日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯」でツアー初優勝を果たすと、10月の「マスターズGCレディース」でも優勝した。ところが2023年から大不振に陥り、予選落ちを連発。賞金ランキングは48位となり、シード落ちギリギリで終わった。
今年も予選落ちを7回も経験した。
「スイングに迷いが生じ、練習をすればするほど、悪路にハマっていました。周囲に『人前でゴルフをするのが怖かった』と漏らすまでに。そんな不振で涙に暮れる川崎を心配した父親が『癒やしになれば』と、チワワをプレゼント。この犬を心の支えにして、大復活を果たしました」(前出・ゴルフジャーナリスト)
ワンちゃん効果で1年9カ月ぶりの優勝を果たし、一気に勢いに乗りそうなのである。
(渡辺優)