社会

医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<汗トラブル>肌のバリア機能低下で発症!?

 夏の季節に多い肌のトラブルといえば「あせも」と「汗かぶれ(接触皮膚炎)」だ。

「あせも」は強いかゆみと赤みを伴った発疹。汗は体内に熱がこもることを防ぐため、蒸発させて体温を調節する役割がある。

 しかし、汗がうまく体外に排出できないと、皮膚の内部にたまって炎症を起こし、赤いブツブツができてしまうのだ。以前は乳幼児に多く見られたが、近年の酷暑の影響もあり、大人でも悩む人が増えているという。

「汗かぶれ」は皮膚が、かぶれた状態で赤くなり、かゆみやヒリヒリとした痛みを伴う皮膚炎。かいた汗を放置すると、水分だけが蒸発して、残った塩分やアンモニアなどの成分が、肌を刺激するために炎症を起こすのだ。

「あせも」や「汗かぶれ」で強いかゆみが生じてしまった場合には、表面をかきすぎると皮膚に傷がついたりするなど、かえって悪化する恐れがあるため注意が必要だ。かゆみが我慢できなければ、抗炎症作用のある塗り薬(ステロイド外用剤)などで症状が抑えられるケースもある。改善しない場合は皮膚科などの医療機関の受診すべきだ。

 汗トラブルの予防法は、かいた汗を放っておかず、肌を清潔に保つことがポイント。

 長時間、皮膚に汗の刺激成分が付着しないように、タオルなどでこまめに拭き取り、場合によってはなるべく早くシャワーで流すよう心がけたい。

 特に「汗かぶれ」は、皮膚本来のバリア機能によってある程度の刺激から守られてはいるが、お風呂でタオルなどでこすりすぎたり、石鹸やボディソープで洗いすぎると皮膚のコーティングがはがれてしまうこともあるため注意したい。

田幸和歌子(たこう・わかこ):医療ライター、1973年、長野県生まれ。出版社、広告制作会社を経てフリーに。夕刊フジなどで健康・医療関係の取材・執筆を行うほか、エンタメ系記事の執筆も多数。主な著書に「大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた」(太田出版)など。

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