函館山を下りて、何度も函館に来ているのに行ったことがない金森赤レンガ倉庫を見てから、競馬場到着は12時過ぎ。駐車場に車を止め、市電が走る線路がある広い道路を渡ったところが競馬場である。情緒たっぷりだ。ちなみに、市電の線路を渡ったところにあるギャンブル場としては、富山競輪もある。
函館競馬はJRAの開催場だが、東京や中山のように巨大な造りではない。こぢんまりしている。何でもデカくて新しければいいというものではないことを、函館競馬は教えてくれる。ギャンブラーは旅風情を感じながら打ちたいのだから。
7月6日、第1回9日目。夏競馬に突入て2週目。入場券はスマホで購入済みだ。できれば指定席を取りたかったが、すでにソールドアウトだった。
競馬専門紙は都内のコンビニで買ったが、函館版を買い直した。専門紙は開催場の予想を全部掲載しているが、旅打ちにはその場のデータだけが欲しい。東京版は福島競馬を最優先、函館競馬は3番手の扱いで、ブランケット版をめくるのが面倒で、とにかく見づらい。函館版はもちろん函館が最優先だが、やはり福島や小倉の情報も載っている。いくら競馬が好きといっても、3場分も必要なのか。ボートならレース形態が違うから全国に手を広げて買うこともあるが、競馬の場合、函館にも福島にも小倉にも手を出す人がそんなにいるとは思えない。他場はせいぜいメインレースだけで十分。できればその場だけのコンパクトな専門紙を、安く売ってほしいと思う。
6Rは小手調べのつもりで、気楽に③④⑨と③④⑫の3連複を各1000円。当たればラッキーの軽いノリで。そして結果は2番人気、3番人気、1番人気の入着で、3連単④⑦③3620円。3連複は1番人気の420円だった。ドボン、である。
7Rからはマジメに馬券を考える。3歳以上1勝クラス、ダート1000メートル、11頭立てだ。
函館は小回りコースと言われる。芝は直線が262メートル、ダートは260メートルだ。JRA10場の中で、最も短い。ゴールが1コーナーのかなり手前にあり、4コーナーを回ってからが短いのだ。とりわけ短距離のレースでは、逃げ馬や先行馬が有利と考えられる。
前週の7日目、8日目の結果を見ると堅いレースもあり、ほどよく荒れているという印象だ。まず人気や持ち時計などを把握するのが先決で、それを押さえた上で、穴っぽい馬を探すのが賢明だろう。
7Rのオッズを見た時は、1~5番人気が⑦ホークレア、③スコーピオン、⑧スピードパンサー、⑤アベベ、⑩ロザシアニン。この中では⑦の成績が抜けているので、1着⑦固定とする。⑤と⑩は成績からなぜ上位人気なのか不明なので、2着3着は⑤だけ蹴って、人気薄っぽい⑥ステラシティと⑨ヒメカミノイタダキを入れた③⑥⑧⑨⑩フォーメーション20点、各300円とした。
レースは③⑦⑥が逃げて、ゴール前で⑦が難なく抜け出した。2着③、3着⑥で3連単⑦③⑥5410円をゲット。あとで確認すると、⑥は4番人気になっていた。1番、2番、4番人気でこの配当はおいしい。
8Rは3歳以上1勝クラス、ダート1700メートル、10頭立て。オッズの1~5番人気は③パフ、①ワイドブリザード、⑤マコタイガ、⑥ヤマニンクイッカー、⑧ケイエイト。この5頭以外は勝負圏外だろう。③は追い込み馬だが、1700メートルなら直線一気もあるし、5頭の中では確実に馬券に絡んでいる。ここは信頼して、3連単は1着③、2着3着①⑤⑥⑧のフォーメーション、各500円だ。
レースは先行する①②⑥を③が直線の一気の差しで1着、3連単③①⑥3620円を的中だ。これもあとで確認すると、⑥が3番人気になっていて、つまりは1~3番人気の決着。それで3620円とは、またまたおいしい。
函館競馬場は食べ物も期待できる。2階にフードコートがあり、ここの「すずや食堂」には海鮮丼が並ぶ。さらに北海道名物のぶた丼800円も。朝は海鮮だったので、ここでは迷わずぶた丼、そしてホタテ焼き550円を。
3階にあるメニュー豊富な「飯処 駒場亭」に、はイカ刺し定食2000円があった。次回はここで決まりだ。
(峯田淳/コラムニスト)