日本勢4人目の歴史的快挙達成である。女子ゴルフの海外メジャー「エビアン選手権」の最終ラウンドが7月14日、フランス・エビアンリゾートゴルフクラブで開催され、1打差の2位タイで出た古江彩佳が18番で劇的なイーグルパット。通算19アンダーで逆転優勝したのだ。
樋口久子、渋野日向子、笹生優花に次ぐ海外メジャー制覇。グリーン上でシャンパンシャワーを浴びて祝福を受けると、
「自分を信じてゴルフができた。ありえないくらい嬉しい」
と喜びを大爆発させた。
身長153センチと小さな体ながら、経験と技術があれば海外で勝てることを証明してくれた。ドライビングディスタンスは、大会出場選手の中で下位。安定したアプローチと正確なパッティングで優勝をもぎ取った。メンタルが強く、緊張を強いられるシーンでも表情を変えずに自分のペースでスイングできるのが、メジャー向きとされる。
西村優菜、吉田優利、安田祐香らとともに「プラチナ世代」と呼ばれているが、この世代を古江が最前線で引っ張っている。支えているのは「あの歌姫」と、母・ひとみさんだ。ゴルフ関係者が語る。
「とても明朗な性格で、ポジティブ思考ですね。浜崎あゆみのファンで、飛行機での移動中やラウンド前にあゆの楽曲を聞き、気持ちを高めています。カウントダウンライブには、グッズを持って出かけていました。遠征ではPVなどを見ています。母・ひとみさんは海外の試合に帯同して食事を作ったり車を運転したりと、全面的に支えている。体に気を使ってもらっていて、ひとみさんにマッサージをしてもらうこともあるみたいです」
パリ五輪の代表入りは逃したが、そのフランスでメジャー大会を制覇して世界一となった。これからさらに飛躍することだろう。
(渡辺優)