開幕まで1週間となったパリ五輪の体操日本代表に、激震が走った。女子代表のキャプテン・宮田笙子が行動規範に違反した疑いが浮上し、五輪目前に代表チームから離脱、五輪を辞退することが判明したからだ。理由は「喫煙と飲酒」の発覚だった。
民法上の成人は18歳ながら、飲酒と喫煙は現在も20歳以上と法律で定められている。宮田は19歳。日本体操協会の本人への聞き取り調査によって「クロ」と判明。宮田は直前合宿先のモナコから帰国した。
宮田は2022年の世界選手権で銅メダル。今年4月の全日本選手権で初優勝を果たした。5月に開催された五輪選考試合のNHK杯で3連覇を達成すると、悲願のパリ行きを決めている。
将来を嘱望されている選手だけに、衝撃は大きい。体操界では男子の橋本大輝が東京五輪に続いて連覇がかかる中で、完全に水を差す形となった。
宮田の離脱は、他の代表選手への大きな心理的負担となろう。選手を入れ替えるにしても、時間はギリギリだ。五輪本番前に、なにやら波乱含みの様相なのである。