札幌の芝1800メートルのフルゲートは14頭。GⅠレースしかやらないというファンは、競馬は18頭でやるものと思っているかもしれないが、幅員が狭いローカルコースや、最初のコーナーまでが近い設定など、安全上の理由で最大頭数が絞られているケースは意外に多いものだ。
頭数が多いほど波乱要素が膨らむのは当然で「当てやすい」という理由で常に6艇で争われるボートレースにファンが流れるという事情もあるようだ。確かに18頭は難しいのだが、当たった時の配当の大きさが魅力でもある。
14頭立てで行われるクイーンSだが、今年はまれに見る大接戦。今回ばかりは、どの馬から入っても無理筋と却下できない。△は全馬につけたいぐらいだ。
個人的に最も買いにくいのは、秋華賞馬スタニングローズ。55キロにGⅠ勝ちの3キロが付加されての58キロが痛い。対して、ボンドガールは重賞勝ちがないので3歳馬の定量51キロで出走できる。この斤量差は大きい。
そういう意味でイフェイオンには大きな魅力がある。GⅢ勝ちの1キロ増はあるが、それでも52キロ。小回り中山のフェアリーSを勝ちきった時の内容から、札幌も合いそうなイメージ。馬券を買いたいのはこういう馬だ。
ボンドガールの前走・NHKマイルC17着は、直線で下がってきた馬に押されて、ズルズルと下がったもので、大きな巻き返しがあってもいい。
ドゥアイズは、ヴィクトリアマイル4着の中身が濃く、その前の阪神牝馬S5着も数字以上によく走っている。札幌コースで1勝2着2回という実績も見逃せないところで、好勝負必至だろう。
モリアーナは、鞍上が横山典なら大きく買いたいが、今回はどうやら乗り替わり。レジェンドが丁寧にツボを探っていたところだけに、手が替わるのはいい材料ではない。
不気味なのは、バカンスから帰ってきたルメールが騎乗するウンブライル。近走は勝ち星こそないが、どの競馬も力いっぱい走っている。これにルメールの引きの強さが加われば、大駆けにつながっても不思議はない。
アイビスサマーダッシュは、正直言って枠順しだい。印上位4頭のうち、最も外枠が当たった馬から買いたいぐらいだ。