7月31日に最終期限を迎えるプロ野球のトレード戦線。松井稼頭央監督から渡辺久信GM代行監督に代わった西武が交流戦明けに2件のトレードを成立させるなど、市場は動いている。大混戦のセ・リーグでは、新戦力がハマれば一気に優勝に近づくことも。在京球団関係者が注視する、2人の選手がいる。まずひとりめは、
「トレード要員になっているのが、ロッテの平沢大河です。甲子園で活躍した仙台育英時代から、そのポテンシャルを評価されていますね。まだ26歳と年齢的に若く、内外野を守れる。速球派が多いパ・リーグ投手との相性が悪く、打撃で壁にぶつかっていますが、リーグを変えれば活躍できますよ。7月中に話がまとまらなければ、今オフ現役ドラフトの目玉となるかもしれません」
平沢は近年、1軍での出場数を減らしており、昨年は57試合出場で打率1割7分、3本塁打、8打点。今年の1軍出場はゼロだ。
「もうひとり、トレード市場で秘かに取り沙汰されているのが、楽天の茂木栄五郎ですね。昨年は石井一久前監督に干されて、使われたのは8試合だけ。今年も代打での出場ばかりとなっています。右投手に強く、スタメンで力を発揮するタイプなので、チームが変われば打率2割台後半は打てるでしょうね。中日のビシエド同様に、高年俸がネックになってはいますが…」
西武から巨人にトレード移籍した若林楽人のように、環境が変わって大ブレイクする例もある。はたして駆け込みトレードは成立するのか。
(渡辺優)