7月21日、小倉競馬、第3回8日目は夏競馬の最終日であり、今年最後の小倉開催だった。ギャンブル場を年内に完全制覇するには、この日はマストの出陣。行かない選択肢はなかった。
レースは2階スタンドから観戦したが、スタンド前へと降り、写真を撮るためにラチ沿いを歩くと、日差しが肌を刺し、焼けるのがわかった。日焼けクリームをベタベタ塗って、キャップを目深にかぶる。旅打ちも命懸けだな。
この日、連に絡んだ騎手をチェックしてみる。スポーツ紙を見たら、56歳の小牧太が3鞍、最終12RがJRAの最終騎乗になるという。小牧は地方競馬協会の騎手免許試験に合格し、今後は園田競馬に復帰する。
こういう日は花道を飾るレースがあるものだが。小牧騎手の前日20日はいいところなし。この日は8R、11R、12Rに騎乗するが、素人目にも連に絡むのは難しそうだ。
前半のレースでは松山弘平、西村淳也、坂井瑠星、永島まなみらが好調のようだ。
8Rは3歳以上、1勝クラス、ダート1000メートル、12頭立て。1番人気の①シャカシャカシーが、持ち時計と成績で抜けている。相手は2枠②アルマナ、5枠⑥のナリタヴィクトリー、あえて小牧騎手が乗る6枠⑧サイモンカーチスを狙ってみる。
ちなみに⑧は11番人気。馬券は3連単①から2着3着②⑥⑧のボックスに各500円、枠連①②、①⑤、①⑥に各1000円とした。
①②が逃げ、ゴール前で②が首差かわし、3着⑩。3連単は②①⑩1万1880円。3連単はドボンだが、枠連①②910円が的中した。やはり小牧騎手に期待したのは無謀だったか。
9Rは宗像特別、3歳以上2勝クラス、芝2000メートル、18頭立てである。データから、狙いは2番人気の7枠⑭ファベル。相手は1番人気の2枠④イングランドアイス、3番人気の1枠②レミージュ、4番人気の5枠⑨テリオスマナ、6番人気の7枠⑮ヤマニンループだろう。3連単は1着⑭、2着3着②④⑨⑮のボックス馬券を各300円。枠連の①⑦、②⑦、⑤⑦を各1000円とした。
結果は3連単⑭④⑯1万710円。ドボンだが、トリガミの枠連②⑦360円をゲット。
10Rは1着で狙った1番人気の馬が8着と惨敗して、ドボン。
11RはメインのGⅢ・中京記念、3歳以上オープン、芝1800メートル、14頭立てだ。このレースは抜けた馬がなく、どれが勝ってもおかしくない。ただ、田口貫太騎乗の1番人気⑫ニホンピロキーフだけは買う気になれない。小牧騎手の④も圏外だろう。⑫を除いた7番人気までの6頭をチェックすると、リーディング上位か好調な騎手が騎乗している。結論は②③⑥⑦⑫⑭6頭の3連複ボックス、各500円。結果は3連複②⑥⑦で3570円。的中である(写真)。
最終12Rは3歳以上1勝クラス、ダート1700メートル、15頭立て。最後が大荒れということはしばしばあるが、まさか…。
4番人気を除く、人気上位馬からのフォーメーション馬券を各200円。2番人気、3番人気が同居した7枠絡みの枠連②⑦、③⑦、④⑦を各1000円である。
勝ったのは12番人気のモズアカボスという馬だった。小牧騎乗である。スタートから好位につけ、逃げた馬を一気に抜き去った。3連単は131万2890円。単勝5780円、枠連③④2330円だ。劇的勝利、できすぎの感はあるが、小牧は有終の美を飾ることができた。気が付いたら、あの騎手が、あの馬が来た、というパターン。単勝を1000円だけでも買っておけばよかったのだ。
この日の収支は、マイナス8000円となった。
帰りはモノレールで小倉駅へいき、新幹線で博多駅、そして福岡空港経由で帰路についた。この日は無性にもつ鍋を食べたくなった。福岡空港には「おおやま」という博多もつ鍋の専門店がある。街を出歩かなくても、空港で博多名物を食べることができる、これに限る。美田古酒という黄金色の濃厚な地酒もグッドだった。
これで九州の競輪&競馬の旅打ちが終了した。ギャンブル場97場全制覇まで、残るは札幌競馬と中京競馬になった。
(峯田淳/コラムニスト)