小久保玲央ブライアンが、サッカー日本代表の救世主になるかもしれない。日本はパリ五輪のイスラエル戦で1-0の完封勝利。グループリーグ3戦を無失点で終えた。その立役者となったのが小久保であり、「国防ブライアン」と、絶賛の声が上がっている。イスラエル戦後に田中マルクス闘莉王氏が自身のYouTubeチャンネルで公開した試合のレビューでも、手放し称賛のオンパレードだった。いわく、
「非常に難しい前半の立ち上がりがあって、何回か止めて相手にリードを許さず、試合の展開を自分たちに引き寄せるセービングをしてくれた。後半になってもピンチになった時に小久保選手が止めてくれたし、そういったことも含めて、今日のMVPは小久保選手なのかなと思いました。ハイボールの処理もよかったし、本当に安定していたので7.5点(10点満点、基準点は5点)」
マリ戦に続き、MVPを与える高評価である。そして小久保の良さをこう解説した。
「(シュートを)止めてるだけじゃない。弾き方もいい。詰めてる(相手)選手たちがいる中で、その人たちにボールをこぼさない。ちゃんと流すところがうまい」
動画チャンネルスタッフから、小久保に落ち着きを感じるようになったと聞かされると、
「アジアカップの例があるからね。ボールが来たら点を取られる雰囲気があるのと、(シュートを)打たれても最後にいるんだっていう雰囲気で戦うのとは全然違う。安心感が見てる人たちにも伝わってくる、というのは非常にいいことです」
アジアカップでゴールを守った鈴木彩艶と比較し、小久保の方が安心感があるというのである。今後、A代表の正GKとしての期待も口にした。
パリ五輪最大の収穫が、小久保の成長になりそうだ。
(鈴木誠)