スポーツ

楽天・田中将大が「大学生との練習試合」を実戦復帰の舞台に選んだ真の理由

 大事な復帰登板が練習試合となった本当の目的は、いったいナニか。

 楽天イーグルスの田中将大が8月7日に、約4カ月半ぶりとなる実戦登板を果たした。

 昨年10月に右肘のクリーニング手術を受けたが、復帰までにさほど時間はかからないといわれていた。ところが今春キャンプでは調子が上がらず、3月20日の2軍戦で投げたきり実戦マウンドからは遠ざかり、2軍調整が続いていた。

 田中は1イニング22球を投げて、2安打2失点で降板。相手は富士大学の学生だった。

「ホッとしました。とにかくゲームレベルであれだけ腕を振って投げられたこと自体が、今年初めてだったので」

 このコメントからわかる通り、完全な調整登板である。

 田中は楽天の「顔」であり、日米両球界で実績を積み上げたレジェンドだ。調整とはいえ、大学生相手の試合でもしガンガン打たれるようなことがあっては、金看板に傷がついてしまう。同日の楽天2軍は試合が組まれていなかったが、8月9日には巨人2軍とのイースタン・リーグ公式戦が予定されていた。そこまで延期しても影響はなかったはずだが…。

 実はこんな情報が聞かれた。復帰舞台となった「森林どりスタジアム泉」には、数球団のスカウトがスタンドに陣取っていたそうだ。そのことを指して、

「富士大学には今秋のドラフト会議で指名されそうな選手が何人かいます。田中からヒットを打った外野手の麦谷祐介、投手では左腕の佐藤柳之介など。楽天は麦谷や佐藤の印象を、田中からも聞いてみたいと思ったのでは」

 そう勘ぐる球界関係者もいた。

 麦谷は曲がり幅の大きい田中の変化球を左手一本で拾い、外野まで運んでいる。佐藤は登板こそなかったが、実はそうした試合中の態度や様子を重要視するスカウトは少なくない。

「レジェンドの田中」であれば、ドラフト候補生たちの将来性を見極めることができたはずだ。

「麦田は広角に打てます。打線低迷で苦しむ楽天にとって、興味深い選手だと思いますよ」(前出・球界関係者)

 今シーズン中の田中の1軍登板は見られないかもしれない。だが、この調整登板が意義のあるものになったかどうかは、ドラフト会議で結論が出そうだ。

(飯山満/スポーツライター)

カテゴリー: スポーツ   タグ: , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    なぜここまで差がついた!? V6・井ノ原快彦がTOKIO・国分太一に下剋上!

    33788

    昨年末のスポーツニュース番組「すぽると!」(フジテレビ系)降板に続いて、朝の情報番組「いっぷく!」(TBS系)も打ち切り決定となったTOKIOの国分太一。今月30日からは同枠で「白熱ライブ ビビット」の総合司会を務めることになり、心機一転再…

    カテゴリー: 芸能|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<寒暖差アレルギー>花粉症との違いは?自律神経の乱れが原因

    332686

    風邪でもないのに、くしゃみ、鼻水が出る‥‥それは花粉症ではなく「寒暖差アレルギー」かもしれない。これは約7度以上の気温差が刺激となって引き起こされるアレルギー症状。「アレルギー」の名は付くが、花粉やハウスダスト、食品など特定のアレルゲンが引…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<花粉症>効果が出るのは1~2週間後 早めにステロイド点鼻薬を!

    332096

    花粉の季節が近づいてきた。今年のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は全国的に要注意レベルとなることが予測されている。「花粉症」は、花粉の飛散が本格的に始まる前に対策を打ち、症状の緩和に努めることがポイントだ。というのも、薬の効果が出始めるまでには一定…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
上原浩治の言う通りだった!「佐々木朗希メジャーではダメ」な大荒れ投球と降板後の態度
2
エスコンフィールドに「駐車場確保が無理すぎる」新たな問題発覚!試合以外のイベントでも恨み節
3
これも「ラヴィット!」効果…TBS田村真子アナ「中日×巨人で始球式」に続く「次に登板するアナウンサー」
4
【高校野球】全国制覇直後に解任された習志野高校監督の「口の悪さ」/スポーツ界を揺るがせた「あの大問題発言」
5
日本人に大打撃!タイ政府「外国人締め出し」で長期滞在とビザ取得が困難に…そして口座凍結まで