8月11日のWIN④小倉記念はコース適性を重視した方がよさそう。小倉で出走頭数が9頭以上のレースにおいて、1着となった経験がない馬は19年以降〈0 3 1 30〉と勝ちきれていません。中京芝2000メートルで施行される今年は、中京巧者を高く評価するべきでしょう。
積極的に狙ってみたいのはファユエン。ここ2戦がいずれも悪くない内容でしたし、末脚を生かしたいタイプですから、少頭数はプラスに働くと思います。
WIN⑤の関屋記念は、距離適性や先行力がポイント。前年以降にJRAの今回と同じ距離のレースで「2着以内、かつ4角通過順が5番手以内」となった経験のない馬は、17年以降〈1 0 2 57〉でした。
さらに、前走7着以下、かつ前走の4角通過順が3番手以下だった馬は17年以降〈0 1 0 38〉。大敗直後の馬は基本的に信頼できないレースです。
中心視したいのはプレサージュリフト。牝馬の活躍が目立っている点を含め、不安要素が見当たりません。
8月18日のWIN⑤札幌記念は高齢馬が不振。6歳以上の馬は18年以降〈0 1 1 32〉なので過信禁物とみるべきでしょう。
また、同じく18年以降の3着以内馬18頭中17頭は「JRAの2200メートル未満のGⅠかGⅡ」、もしくは「中山のGⅠかGⅡ」で2着以内となった経験がある馬でした。この条件をクリアしていない馬は疑ってかかるべきだと思います。
なお、前走の条件がGⅠ以外、かつ前走が鳴尾記念でなかった馬も18年以降〈1 0 0 41〉と安定感を欠いていましたから、割り引きが必要です。
出走予定馬のうち、これらの条件をきれいにクリアしているのはジオグリフ。絶好の狙い目とみていいのではないでしょうか。
伊吹雅也(いぶき・まさや)「JRAホームページ」「グリーンチャンネル」ほか、さまざまなメディアに活躍の場を広げている新進気鋭の競馬評論家。新刊「血統&ジョッキー偏差値2024-2025~儲かる種牡馬・騎手ランキング(競馬王馬券攻略本シリーズ)」 (ガイドワークス)が好評発売中。