「見ると幸せになれる」と言われている「ドクターイエロー」。正式名称は「新幹線電気軌道総合試験車」で、JR東海とJR西日本がそれぞれ1編成ずつ所有している。走る機会が少なく、運行時刻が公開されていないことから、遭遇するのは困難だ。しかしそんなドクターイエローを、絶対に見ることができる日がある。
それはドクターイエローの体験乗車イベントが行われる10月12日(土)だ。JR西日本のT5編成を使ってJR東海が行うイベントで、東京を14時51分に発車して、新大阪17時24分着。そのままJR西日本が行うイベントに移行する。詳細な時刻は発表されていないが、新大阪から博多駅までT5編成が走ることが決まっている。
さらにこの日はもうひとつ、ドクターイエローの体験乗車イベントがあり、JR東海のT4編成を使った2本目は東京を15時51分に発車し、新大阪に18時24分に到着する。1本目と同様に、T4編成はJR西日本のイベントにそのまま用いられ、新大阪から博多駅まで走行する。
JR西日本はさらに10月15日にも、体験乗車イベントを実施。T5編成が博多と岡山の間を一往復する。時刻は明らかにされていないが、往路(博多発岡山行)は集合時間が7時30分で、解散が12時15分となっていることから、この間に走行するのは確実だ。復路は13時30分集合で、18時30分に解散。往復どちらも見ることができれば、この日も2本のドクターイエローに会えるのだ。
見るのであれば駅がいいと、鉄道ライターは言う。
「新幹線は高架を走るので、走行中の姿を見られるポイントは少ないんです。しかも新幹線は速いため、スマホで撮影するのが難しい。入場券を買って新幹線ホームで見るのがいいでしょう。混んでいる可能性があり、駅員の指示に従って、みんなで譲り合って撮影して下さい」
JR東海のT4編成は来年1月に引退が決まっている。JR西日本のT5編成も2027年度頃に引退予定だ。ドクターイエローを確実に見ることができるのは、これが最後になるかもしれない。
(海野久泰)