北海道を活動拠点としているフリーアナウンサー、川口ゆりが自身のSNS上での不適切な発言を理由に、所属事務所から契約を解除された。
川口は自身のXに「ご事情あるなら本当にごめんなさいなんだけど。夏場の男性の匂いや不摂生してる方特有の体臭が苦手すぎる。常に清潔な状態でいたいので1日数回シャワー、汗拭きシート、制汗剤においては一年中使うのだけど、多くの男性がそれくらいであってほしい…」と投稿。これが「男性蔑視」だと批判を浴びてしまったのが原因だ。
すると、所属事務所「VOICE」が川口との所属契約の維持が困難だとして、8月11日に公式サイト内で契約解除を告知するに至ったわけだが…。この〝いともあっさり〟と表現していい契約解除には賛否が集まった。女性誌記者が話す。
「まさに、臭いものにはフタをするという形ですね。しかも、フタをして捨ててしまうという。川口アナの発言は確かに一部の人、特に男性を不愉快な気持ちにさせました。とはいえ、匂いが周囲の人に不快感を与えてしまう『スメハラ』は問題になることが多い。特に、汗をかく夏場には周囲の人の体臭が気になる人が多いですよね。その中で川口アナの発言が異性の名誉を毀損したとまで言われるほどの悪質なものだったかは疑問が残りますし、それこそ謝罪すれば出直せるレベルではないかという同情の声が、働く女性たちからは多いのです」
漫画家の倉田真由美氏は8月12日、自身のXでこの問題を取り上げ、匂いというデリケートな問題としてはやや配慮を欠いた発言であると認めながら、「特定の個人を指したわけでもないのに解雇ってちょっと過剰反応すぎないか。普通の会社なら、これで社員を首にすることは不可能だと思うが」と疑問を投げかけている。
しかし一方で、こんな意見があるという。
「2021年に行われた日本オリンピック委員会で、当時の森喜朗会長が『女性がたくさん入っている理事会の会議は時間がかかります』と発言したことで炎上、その8日後に『女性蔑視発言』の責任を取る形で会長を辞任する騒動になりました。今回の川口アナの発言はちょうど五輪シーズンでしたから、契約解除は『女は話が長い』で辞任するのと同じようなものだと、ぶった斬る男性が目立ちました。もちろん、どちらもクビになるような話ではないと意見する人もいましたが…」(週刊誌記者)
しかし、何度でも表舞台へ復帰できる政治家とは違う。川口の今後を考えると、もう少しなんとかならなかったのかと思うのだが。
はたして、契約の世界で働く人々はどう感じたのだろうか。
(石見剣)