前々からその毒舌に批判の声が多く上がっていたが、このところの粗品(霜降り明星)の暴言とそれに伴う炎上は、エンタメなのかガチなのか判別しづらく、「おいおい、大丈夫か!?」と不安になることがある。
以前、「酒のツマミになる話」(フジテレビ系)に出演した時のこと。粗品が元・雨上がり決死隊の宮迫博之を呼び捨てにし、それをたしなめられても「先輩ちゃう、あんなもん」と切り捨てた。
さらに7月の「27時間テレビ」(フジテレビ系)では明石家さんまに向かって、こう毒づいた。
「宮迫とバチバチやっている時に、さんまがラジオで『粗品にはちょっと説教せなあかん』みたいな。あれなんやねん」
さらに、別の大先輩にも容赦なく噛み付く。
「西川のりおとか、あと嘉門達夫とかも首ツッコんできて。『粗品のあれには愛がない』とか、『あいつはちょっと言い過ぎ』とか。み~んな老害」
それどころか、同番組のオープニングでは、スタジオに集まったFNSの支社長らを紹介した流れで、
「なんとですね、フジテレビ港(浩一)社長と関西テレビ大多(亮)社長もいらっしゃいます」
そしてカメラに向かってお辞儀をする両社長が映ると、
「大谷(翔平)の家、すいませんでした、ということで」
大谷翔平の新居を報道したことで、フジテレビと日本テレビが「出禁」になったと報じられた例の一件をイジってみせるなど、傍若無人がすぎるのだった。
かと思えば、木村拓哉についても「挨拶をしたのに無視された」「背が小さかった」などと暴露。全盛期の勢いはなくなったとはいえ、あのキムタクにまで噛み付くさまは、もはや狂犬だ。
そんな粗品が今までの自分を反省するかのような場面があった。それは8月15日放送「アメトーーク!」(テレビ朝日系)でのこと。
この日のテーマは「ダチョウ倶楽部を考えよう2024」。トリオで活躍していた頃から定期的に取り上げられていたこの企画は、ダチョウ倶楽部にお世話になった土田晃之×有吉弘行×カンニング竹山×劇団ひとりといった後輩芸人が、愛する先輩たちをイジりながらも、なんとか盛り上げようとするもの。2022年に上島竜兵が急逝した後も、コンビとして活動を続ける肥後克広と寺門ジモンを招いて行われている。
今回はダチョウ倶楽部の偉業(?)の数々を知らないであろう若い世代も呼ばれており、渋谷凪咲、薄幸(納言)、草薙航基(宮下草薙)らとともに、粗品も出演していた。
オープニングで劇団ひとりから「頼むよ、粗品! ダチョウさんには優しくお願いします」と頭を下げられると、続いて急に立ち上がった蛍原徹から「おいおいおい! コラコラ!『アメトーーク!』みたいな番組作ったことあんのか!」と、元相方・宮迫の発言をそのまま借用して攻撃される。その後も有吉からは「(ダチョウさんに変なこと言ったら)ネットに沈めるぞ」と牽制される始末。
そんな先輩たちからの圧力を涼しい顔でやり過ごす粗品だったが、その後、ダチョウ倶楽部が4人組だった頃の古い写真が映り、まだ若い寺門ジモンの姿を見た有吉が「ジモンさんなんか粗品と(雰囲気が)変わんないじゃん」と言うと、粗品は「どこがやねん、やめて」と否定。肥後が「粗品の性格をよく知らないけど、だいたい(寺門の性格と)似たような。同じ世界の人だと思う」と言うと、粗品は「俺、こんなんなるんすか。お母さん泣きます」と不満げだった。
トリオの中でも特に愛されていた竜ちゃんに比べて、なにかと気難しくて、長々とうんちくを垂れる(特に肉料理に対し)ジモンは、どちらかというと嫌われ者。そんな寺門に「似ている」と言われるのが相当イヤだったらしく、有吉たちからジモンと2人でのロケを提案されても全力で拒否。肥後がダメ押しで「(寺門と一緒にロケに)行ったらわかる。2人、似てるんだよ」と言うと、粗品は「じゃあ僕、反省します。生まれ変わりたいです」と観念した様子だった。
アンチの声などどこ吹く風、大先輩の苦言にも聞く耳を持たない粗品が「生まれ変わります」というほど、似ていることを拒否されたジモンがいちばん可哀想では…とも思うが、これで粗品がおとなしくなれば、ジモンも嫌われ者冥利に尽きるだろう。
(堀江南)