言われた当人は、第二の故郷で練習拠点でもあるチェコのドマジュリツェに凱旋、大歓迎を受けて、何一つ文句すら言ってないのに…。
パリ五輪の陸上女子やり投げで金メダルを獲得した北口榛花選手について、体の柔軟さを保つためにうつ伏せ状態でカステラを食べる北口の姿を映した映像に「なんかトドみたいなのが横たわっている。かわいいな」と発言した、歌手でタレントの和田アキ子が大炎上。
五輪が閉幕して1週間近くが経とうというのに、この問題だけは尾を引き、和田自身がラジオ番組で声を震わせて謝罪。さらに8月11日に問題の発言をした自身がMCを務める「アッコにおまかせ!」(TBS系)の18日放送回の番組冒頭で「先週の放送で、動物に例える不適切な発言をしてしまった。おわびします」と頭を下げる展開となった。
和田は「私自身は彼女のことが大好きで、頑張ってほしいと思ったら念願の金メダルを取られ、本当に本当に心からうれしく思ってテレビをみていた」と説明し、「先週、彼女の寝そべっている姿を見たときに『かわいい、本当にかわいい』と思った瞬間に出た言葉が動物に例える言葉だったので、リスペクトが足らなかった」と振り返ったのだが…。
しかし、普段ならアンチコメントの多くなりがちな和田だが、今回の悲痛な謝罪には「なぜそこまで叩く必要があるのか」と疑問を唱える声が多く、SNSの在り方まで問われる展開になっている。週刊誌記者は苦い表情だ。
「確かにトドに例えられて嬉しい女性は少ないでしょう。それでも当日の和田のコメントの仕方に悪気を感じた人は実際にはいないはず。なぜかアンチの多い和田だから炎上したとしか思えません。とにかく、トドと言われた北口選手が何も言及していないわけですから、ここまで事を大きくするのは炎上好きの人たちの思うツボでしょう。和田のテレビでの謝罪にまだ一部ではイチャモンをつける人がいましたが、ほとんどの人が『もういいよ』『見てられない』という印象を持ったようです」
和田といえば若かりし頃、日本人女性にしては高い173センチの身長を揶揄されて「男みたい」「ゴリ」など、散々な言われ方をした過去がある。今なら大炎上どころではないが、当時はそれをお茶の間が笑って見ていたのだ。和田がそれについて公に文句を言ったことはない。
ならば、孫のような年齢の北口に「トドみたいで可愛い」というコメントをした程度で責めるのはどうかという擁護の声があるが、
「時代が違いますから、ダメなものだはダメだとは思います。しかし、北口選手が孫世代という言葉で察することができますが、和田は現在74歳、世間一般ではお祖母ちゃん世代です。ですから今回のトド発言で、もしも実家のお祖母ちゃんがテレビを見ながらそう言ってもアナタは責めるのかといった、この騒動にウンザリしている主旨の意見が散見されました。そこまでして70代の高齢世代を叩いて何が楽しいのかというわけです」(前出・週刊誌記者)
和田は「リスペクトが足りなかった」と話したが、現代のSNS社会にはもっと足りないものがあるようだ。
(塚田ちひろ)