京成杯AHは、父系にディープインパクトの血を持つ馬(父ディープ系)が特に走りやすいレースです。父ディープ系の戦績は次のとおり。
【17年】ガリバルディが11 番人気で2着。
【18年】父ディープ系のミッキーグローリーとワントゥワンが1、2着。
【19年】ディメンシオンが5番人気で2着。
【20年】スマイルカナが3着。
【21年】コントラチェックが12番人気で2着。
【22年】ファルコニアが1着、ミッキーブリランテが12番人気で2着。馬連は1万4850円。馬単は2万1320円の万馬券でした。
父ディープ系でも、欧州血統を強化された馬がよりマッチしやすく、馬券になっているのは、母父が欧州型のタイプが多いです。
過去10年の中山芝で行われた京成杯AHで馬券になったディープ系は10頭。うち、8頭は母父が欧州型です(血統系統、国別血統タイプは「スマート出馬表」で無料公開中)。
父ディープ系で母父が欧州型の配合馬は、20頭出走して8連対。複勝回収率は208%にもなります。
戦歴も芝中長距離指向の馬が好走していて、中でもスタミナ指向のタイプに注目。過去5年間、6番人気以下で馬券になった7頭中5頭が芝1800メートル以上の上級条件勝利か、重賞3着以内の実績がありました。
このように、京成杯AHは戦歴も含めてマイル以上の距離に優れた才能を持つ馬が走りやすいレース。トリッキーなコースだけに、枠順はベタに内枠が恵まれることも多くみられます。
15年以降、同コースで行われた過去9回のうち7回は、1~3番ゲートの馬が1頭は馬券になっています。複勝回収率は126%で、過去9回とも13番ゲートより外から勝ち馬は出ていません。
サイルーンは、父がディープインパクト。母父キングカメハメハは欧州型です。そして祖母ノースフライトは、マイルGⅠの安田記念、マイルCSを両方優勝したマイルGⅠの名牝でもあります。さらに芝1800メートル重賞の府中牝馬S、2400メートルで行われていたエリザベス女王杯でも2着に走ったように、当レースで要求される中距離指向の能力も高かった馬。
このようにマイル以上のスケールに優れた血統は、適性も含めて当レースで絶好の血統と言えます。
亀谷敬正(かめたに・たかまさ)テレビ、専門誌などでカリスマ的人気の若手血統馬券師。HPはhttp://www.k-beam.com 推奨レース、期待値の高いデータ満載の出走表も配信中。著書「Mの法則×血統ビーム 誰でも使える血統買いパターン」(オーパーツ・パブリッシング)他多数