昨年日本一のソフトバンクは、工藤公康監督(51)の就任で連覇を狙う。ところが──。
「理論派の工藤監督は自分の色を出したがり、職人タイプで口出しされるのが嫌いな佐藤義則投手コーチ(60)とぶつかれば、チームは空中分解する。楽天コーチ時代、星野仙一前監督は一切、佐藤コーチのやり方に口を出しませんでした」
こう懸念をあらわにするのは、スポーツライターだ。
「楽天は大久保博元監督(47)の就任で、まったくソリの合わない佐藤コーチと鈴木康友内野守備走塁コーチ(55)が、とてもじゃないが一緒にはやれないと、退団を決意。自分が任期半ばで退団したせいだと、星野氏は王貞治球団会長に頼み込んで、2人をソフトバンクに拾ってもらいました。工藤監督就任前に、コーチ人事が決まっていたわけです。もちろん、工藤監督の希望とはまったく違う人材。工藤監督は球団に何とか了承してもらって、鈴木コーチだけは二軍に配置してもらいましたが、佐藤コーチは一軍に残った。筑波大学でスポーツ医学を学んで投手論には一家言あり、故障には特にデリケートな工藤監督と、どんどん投げろ、走れという昔気質の佐藤コーチはまったく相いれません」
いざ試合が始まって齟齬が生じれば、投手陣はどちらを見ればいいのやら‥‥。
昨オフ、メジャー挑戦を表明しながら残留、右肘の手術を受けるというオリックス・金子千尋(31)の謎の行動に、球界からは「いったい、何がしたかったんだ?」の声が上がった。
「これがチームメイトの疑心暗鬼を誘発しています。球団と何か密約でもあるんじゃないか、と。例えば今オフ、ポスティングでメジャーに再挑戦するとか」(在阪スポーツメディア関係者)
一方、大谷翔平(20)の二刀流がますます本格化、今年は「20勝+20本塁打」を狙っているとされる日本ハムの火ダネは、メジャー出戻り組の田中賢介(33)のようだ。スポーツ紙デスクが語る。
「かねてから『早く帰ってこいよ』とラブコールを送っていた栗山英樹監督(53)は、すでに二塁のポジションを確約するような発言をし、二塁のレギュラーに定着した中島卓也(24)を遊撃にコンバートする案を持っている。そんな特別な処遇に、内野陣からは不満の声が上がっています。若手をかわいがっている中田翔(25)が反旗を翻せば、チームはガタガタになってしまう」
二刀流スターの偉業挑戦にも影を落とさなければいいが。