沢口靖子主演の長寿ドラマ「科捜研の女」(テレビ朝日系)が視聴率低迷にあえいでいる。7月3日から始まったシーズン24は初回が7.8%と振るわず、以降も1ケタが続いている。7月31日の第5話は5.5%と、過去最低を記録。8月22日の第7話も6.3%に終わった。
この視聴率について、テレビ誌記者の分析を聞こう。
「長らく2ケタ視聴率を維持してきましたが、『木曜ミステリー』枠ではなくなったシーズン22から、初回を除いて1ケタになりました。以降は全話1ケタです。低迷しているのは放送枠の問題もありますが、ストーリーがワンパターンで飽きてきたのも一因でしょう。シーズン24からは加藤諒が演じる新メンバーが加わり、物語に幅をもたせようとしたものの、うまくいっているとは言えません」
テコ入れしたにもかかわらず状況が悪化するのは危機的で、今シーズンでの打ち切りも噂されている。しかし、ファンはそれほど心配していないという。理由は「戸田山脚本」が今シーズン、まだ登場していないからだ。
「『科捜研』の脚本家のひとりである戸田山雅司氏は2001年から脚本を手掛け、各シーズンの初回や最終回、その両方を何度も担当しています。スペシャルの脚本も二度手掛けていて、ファンの間では高く評価されているんです。ところが今シーズンはまだ一度も書いていない。今後、戸田山脚本になれば視聴率を挽回できると、ファンは考えているんです」(前出・テレビ誌記者)
さらには放送時期もファンを安心させているのだと、テレビ誌記者は続けてこう話すのだ。
「同ドラマは年に1クールであれば、毎年秋に放送されてきました。ところが2023年は8月16日からに早まり、今年は7月3日からと、さらに前倒し。それに合わせて撮影が早くなり、夏に行われています。京都の夏は暑く、夏場に撮影するドラマには出ない、という役者も実は少なくありませんが、暑さを気にしない沢口は貴重な俳優で、制作サイドにとってはありがたい存在。今後、夏は『科捜研』の撮影というのが決まりになっていくのでは」
打ち切りの可能性が低いとしても、番組のテコ入れは必要。なんらかの策を期待したい。
(鈴木誠)