「モンスター」の異名をとる4団体統一世界スーパーバンタム級王者・井上尚弥攻略のカギを、元WBA世界ライトフライ級王者の具志堅用高氏が、自身のYouTubeチャンネル〈具志堅用高のネクストチャレンジ〉でズバリ語った。
井上と対戦して敗れたボクサーたちのインタビューを中心に綴られたスポーツノンフィクション「怪物に出会った日 井上尚弥と闘うということ」の著者・森合正範氏が、具志堅氏に問いかける。
「もし井上尚弥と対戦するとしたら、どのような戦いになりそうですか」
すると具志堅氏は即答した。
「ボクシングをやればいいんじゃない」
ボクシング…当たり前のことだが、いったいどういう意味なのか。
「ボクシングというスポーツをやればいいんじゃない。アウトボクシングもしたり、ジャブとストレートと距離感を取って。今まで(対戦相手は)周りの雰囲気で打ち合いが頭にあるんですよ。冷静なボクサーは打ち合いをしないで、ボクシングしていくわけですよ。試合の流れからチャンスは作るんですよ。前半に作れなくても後半に。だから我々は13から14RにKOするんです(注:具志堅氏の現役時代は15R制)。井上チャンピオンも苦戦する時はそういう選手じゃないかな」
長期戦に持ち込み、距離を取って打ち合いを避けるべきとした具志堅氏だが、なぜか相手が打ち合いに応じてしまうことに、
「吸い込まれていってるのかな」
井上の一瞬の距離の詰め方のうまさ(判断力)を指摘したのである。
9月3日、東京・有明アリーナで王者・井上が迎え撃つのは、元IBF世界同級王者のテレンス・ジョン・ドヘニー。井上は「判定決着は許されない」と8月21日の公開練習後にコメントしている。
37歳のドヘニーが判定狙いで長期戦に持ち込めば、まさかの展開が待っているのか…。
(所ひで/ユーチューブライター)