8月25日に札幌競馬場で行われる電撃の6ハロンGⅢ・キーンランドカップ(芝1200メートル)。同レースの1着馬にはGⅠ・スプリンターズステークス(中山・芝1200メートル)への優先出走権が与えられるが、実はキーンランドCも含めて夏場に実施される牡馬と牝馬の混合重賞(別定重量戦)には、独特の「激走鉄則」が存在する。
ポイントとなるのは斤量であり、3歳馬、中でも3歳牝馬は斤量面で大きく優遇される。過去の例を見ても、最軽量の3歳牝馬がしばしば激走し、穴馬券の立役者になってきた。もちろん、今回のキーンランドCも例外ではない。
筆者が渾身の「激走馬」に抜擢したのは、3歳牝馬としてただ1頭、同レースに参戦してきたエトヴプレだ。別定重量はメンバー最軽量の53キロ。牡馬の古馬勢の斤量(57キロ)に比べると、実に4キロものアドバンテージがあるのだ。
エトヴプレは重賞初挑戦となったGⅡ・報知杯フィリーズレビュー(阪神・芝1400メートル)を勝ち、続く牝馬クラシックGⅠ・桜花賞(阪神・芝1600メートル)でも差のない5着と好走している。もともとスプリント戦(1200メートル戦)を得意としている馬であり、今回のキーンランドCはまさに「狙いすました一戦」と言っていい。
人気面でも大きな魅力がある。今回、断然の1番人気に推されそうなのは、昨年のキーンランドCの勝ち馬で、GⅠ・高松宮記念(中京・芝1200メートル)で2度の2着があるナムラクレア(牝5、55キロ)。また、前走のGⅡ・函館スプリントステークス(函館・芝1200メートル)を制したサトノレーヴ(牡5、57キロ)もかなりの人気を集めそう。そんなメンバー構成なのだ。
おそらくエトヴプレは3番人気以下。ズバリ、勝負馬券はエトヴプレの単勝で決まりである。ただし、オッズ次第では単複勝負という手も悪くはない。
さらに好配当を狙いたい向きには、エトヴプレからナムラクレア、サトノレーヴへの馬単がオススメだ。中でも後者の馬単は、かなりの破壊力がある。
(日高次郎/競馬アナリスト)