酒を飲みすぎると男性自身の元気がなくなってしまうと言われている。アルコールの多量の摂取は男性機能の中枢を麻痺させ、血圧の上昇や、コレステロール値を増加させ、海綿体に血液が十分に流れ込まなくなるからだと言われているが、実はアルコールの多量摂取で女性ホルモンも増加するためだというのだ。そしてその結果男性の胸も大きくなると言うのである。
先日、あるテレビ番組に出演していた順天堂大学医学部・池嶋健一准教授が衝撃的な発言をしていた。
「お酒を飲み過ぎると、男性の乳房が女性化することがある」
その理由をこう続けた。「男性の身体の中にも女性ホルモンは存在する」
どういうことなのかというと、精巣で作られた男性ホルモンが血液に乗って全身に運ばれ、筋肉・骨・脂肪・皮膚などで、酵素の働きによって一部が女性ホルモンへ変化するという。
女性ホルモンは骨を強くしたり、抜け毛を減らすという働きをし、最終的には肝臓で分解される。ところが、肝機能が低下していると、女性ホルモンが肝臓で分解されず体内に残ってしまうため、乳房が女性化してしまうというのである。
実際、肝硬変の男性には乳房が女性化する症状が見られることが多いのだという。酒飲みの同僚の胸が最近膨らんできたように見えたとしたら、もしかしたら大変なことになっているかもしれない。
もっとも、女性がいくらアルコールを飲んでも胸は大きくならないそうで、酒の飲みすぎはいろいろな意味で要注意なのである。