JRAは次週から秋競馬へと突入するが、その前の〝夏競馬〟最後のひと稼ぎが「新潟記念」で待っている。
日本一長い直線と最終週で使い込まれた芝コースで波乱の匂いがプンプンする同レースだが、実際に1番人気が5年連続で馬券圏外へすっ飛び、3連単は同じく5年連続で10万円以上と荒れまくっている。
なぜ、そこまで人気馬が凡走して荒れるのか。その理由がわからないため、むしろ「手を出しづらいレース」として、馬券ファンが二の足を踏んでいるのが事実だ。
しかし、関東の馬券師ライターは「近年の傾向だけで買えるこのレースを避ける穴党はもぐり」とあざ笑う。
「時代によるローテションの変化と近年の酷暑が『新潟記念』に影響を及ぼしている。なぜ1番人気が凡走するか。馬も人も夏バテしているからです。ここでいう〝人〟は馬券を買う私たちです。この2年の1番人気を見てください。2022年のヒートオンビートは、新潟記念の前の5レースでGⅠの天皇賞・春(4着)以外は冬からずっと馬券に絡んでました。23年、昨年のサリエラはデビュー以来、同レースまですべて馬券圏内に来た優秀馬でした。それらが5着、7着と敗れ去っている。これは夏の酷暑でそれまで疲れが馬にドッと出てしまった証拠ですし、1番人気は馬柱の堅実さだけで馬券ファンが安全策を狙って選んだ結果です。つまり、人馬ともに責任があったわけです」
特にこの数年は、夏に走っていた馬より春のGⅠシリーズを使って休んできた馬が、秋へのステップで出走し結果を出しているのがヒントだと、前出の馬券師ライターは言う。
「今年の酷暑はさらに凄まじかった。そこから考えても、7月の七夕賞でワンツーとなったレッドラディエンスとキングズパレスの牡馬2頭は怪しいし、両馬とも馬柱ではずっと3着以内で、近年の傾向なら〝消し〟です」
そこでクローズアップされるのが、オークスからの休み明け「ライトバック」だという。同馬をアタマの3連単で、夏に無理使いしてこなかった馬たちへ流したいというのが今回の見解だが、秋競馬へ向けてサクッと10万馬券を取ろうじゃないか!
(宮村仁)