政治

【総裁選】小泉進次郎を操るのは「古い自民党の象徴」菅義偉という「非刷新感」

 自民党総裁選(9月27日投開票)に立候補を表明した小泉進次郎元環境相が9月8日に横浜市内で街頭演説した際、応援に駆け付けた菅義偉前首相がマイクを握り、「小泉さんに日本の舵取りを託したい」と述べて、小泉氏支持を正式に表明した。

 自民党内では菅氏が小泉氏の後ろ盾であることは周知のことではあったが、小泉氏の刷新感を打ち出すため、菅氏は表舞台には立たないのではないかとみられていた。それが告示前に早々と小泉氏支持を表明したことについて、自民党閣僚経験者は「もろ刃の刃だ」と語り、次のように分析した。

「主要閣僚や党幹部を経験していない小泉氏の経験不足は、懸念材料となっている。菅氏としてはいち早くお墨付きを与えることで、安心感を党内に与えようとしているのではないか。小泉氏が首相になれば、憲政史上最年少となる。自民党が変わったとのイメージを打ち出すには最適ながら、古い自民党の象徴的存在である菅氏が背後にいることが明確になると、小泉氏は菅氏に事実上操られている、との印象が強くなる」

 これは菅氏とは対立関係にある岸田文雄首相や、麻生太郎副総裁の動向に影響を与える可能性がある。

 小泉氏は9月7日の東京・銀座に続き、2日連続で街頭演説を行ったが、多くの聴衆が詰めかけ、進次郎人気を党内に見せつけた。演説の中で、小泉氏は経験不足との声を意識してか、

「総裁選期間中、成長する姿を見てもらい、これだったら託せると思ってもらえるよう、全身全霊で戦う」

 と強調した。長老がうごめく体質のままでは、「刷新感」どころか、「刷新」とはほど遠いような…。

(田中紘二/政治ジャーナリスト)

カテゴリー: 政治   タグ: , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    デキる既婚者は使ってる「Cuddle(カドル)-既婚者専用マッチングアプリ」で異性の相談相手をつくるワザ

    Sponsored

    30〜40代、既婚。会社でも肩書が付き、責任のある仕事を担うようになった。周囲からは「落ち着いた」なんて言われる年頃だが、順調に見える既婚者ほど、仕事のプレッシャーや人間関係のストレスを感じながら、発散の場がないまま毎日を過ごしてはいないだ…

    カテゴリー: 特集|タグ: , |

    これから人気急上昇する旅行先は「カンボジア・シェムリアップ」コスパ抜群の現地事情

    2025年の旅行者の動向を予測した「トラベルトレンドレポート2025」を、世界の航空券やホテルなどを比較検索するスカイスキャナージャパン(東京都港区)が発表した。同社が保有する膨大な検索データと、日本人1000人を含む世界2万人を対象にした…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , |

    コレクター急増で価格高騰「セ・パ12球団プロ野球トミカ」は「つば九郎」が希少だった

    大谷翔平が「40-40」の偉業を達成してから、しばらくが経ちました。メジャーリーグで1シーズン中に40本塁打、40盗塁を達成したのは史上5人目の快挙とのこと、特に野球に詳しくない私のような人間でも、凄いことだというのはわかります。ところで、…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
長与千種がカミングアウト「恋愛禁止」を破ったクラッシュ・ギャルズ時代「夜のリング外試合」の相手
2
暴投王・藤浪晋太郎「もうメジャーも日本も難しい」窮地で「バウアーのようにメキシコへ行け」
3
日本と同じ「ずんぐり体型」アルプス山脈地帯に潜む「ヨーロッパ版ツチノコ」は猛毒を吐く
4
侍ジャパン「プレミア12」で際立った広島・坂倉将吾とロッテ・佐藤都志也「決定的な捕手力の差」
5
怒り爆発の高木豊「愚の骨頂!クライマックスなんかもうやめろ!」高田繁に猛反論