優勝争いの天王山となる広島×巨人3連戦がスタートした。両チームともここで力尽きればV逸濃厚となるため、負けたら終わりというトーナメント戦の意識で戦うことになる。
広島は森下暢仁、アドゥワ誠、床田寛樹の先発陣で必勝を期す。一方の巨人は先発ローテーションを再編して菅野智之、グリフィン、戸郷翔征でガチンコ勝負を挑む。打撃陣の奮闘もさることながら、いかに相手打線を封じ込めるかが勝負のカギとなろう。
ここまで両チームの対戦は、8勝8敗3分の五分。ただしマツダスタジアムの試合に限っては、広島が4勝1敗2分と大きく勝ち越しており、広島有利と見る向きは多い。
そんな中、広島ファンが懸念しているは、選手の「体力問題」だ。広島は直近9月7日と8日の中日戦をデーゲームで行っており、かなり過酷な状況下でのプレーを強いられた。事実、主軸の小園海斗は「しんどいですね、やっぱり」と疲れを隠せない様子。タフさには定評のある大瀬良大地も「夏場にうまく勝てなかったり、いいピッチングができないっていう部分がある」と、本音を吐露している。
そもそもこの時期のデーゲームは、広島ファンにとっても大不評だ。X上には「いつも早い時間に氷がなくなります。なぜ9月初旬に屋外でデーゲームなのか」「隣の席の老夫婦が倒れないか心配でした。球場内でスーパーマーケットにある袋と氷配ってたんですが3回時点でなくなり追加もなしという地獄でした」などと、悲鳴が上がっている。最初から9月の試合をナイターで組んでおけば、ここまで選手の体力を奪うことはなかったのではないか。
巨人の選手は9月に入って、ほとんどの試合を空調の効いたドーム球場で行っている。しっかりと体力を温存させ、万全の状態で広島に乗り込んだことだろう。
勝負の分かれ目は先発陣の快投よりも、むしろ体力勝負なのかもしれない。
(ケン高田)