映画などでは撮影がスムーズに進行できるよう、共演者とコミュニケーションを大事にし、現場の空気を和やかにするといった気配りが、座長を務める人間の役割でもある。しかし、そういった座長のリーダーシップが裏目に出てしまうことが、時としてあるようだ。
10月1日にTOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた、映画「劇場版アクマゲーム 最後の鍵」(10月25日公開)の完成披露試写会では、出演俳優にグループLINEが存在することが明かされたが、撮影が終了すると、志田未来が真っ先に「グループLINEを退会」したという。
「撮影は本当に楽しかった」と振り返った志田だが、グループLINEの立ち上げ人である主演の間宮祥太朗が壇上で「もう1回、招待する?」と尋ねると、志田は「大丈夫です。ありがとうございます」と丁重にお断り。
実はこの作品は、4月期の日本テレビ系ドラマの映画化で、志田は劇場版のオリジナルキャストだった。これがLINE問題とどう関わってくるのか。エンタメ誌ライターが話す。
「間宮はフレンドリーな性格で知られ、彼が座長を務める作品なら、撮影期間中にグループLINEが盛り上がったことは容易に想像できます。間宮は出演者の食事会を積極的に開くタイプで、出演者の絆は強固なものになったはずです。しかし、そうした仲間ノリについていけない人は必ずいますが、志田はそのパターンだったと考えられますね」
間宮の陽キャぶりに馴染めなかったのは、志田だけではない。振り返れば今年4月放送の「上田と女が吠える夜」(日本テレビ系)では、佐野ひなこが「ご飯会を主催するような人が苦手」だと告白。仲良くなろうよと言ってくる人たちの明るさが苦手だというのだ。友達の輪だけを作る食事に誘ってくる人とは「ちょっと距離を(取りたい)」ということらしい。
佐野がこの本音を打ち明けた番組にゲスト出演していたのが、何を隠そう、作品で共演した間宮だった。
佐野のコメントを聞いた間宮は、
「しょっちゅう撮影終わりに『みんなで飲みに行こう』みたいに言ってたから、俺のことかな~って」
と苦笑いだ。
近年は「コミュ力」という言葉がよく使われ、誰とでもすぐに仲良くなれる陽キャが重宝される傾向にある。しかしそれに「刺さらない人がいる」という例が志田と佐野だったのである。
(本多ヒロシ)