DeNAとの今季最終戦に0-2で完封負けした瞬間、中日は球団初となる3年連続最下位が決定した。先発登板した松木平優太は6回を3安打2失点に抑えたものの、味方打線が最後まで沈黙を続け、負け投手となった。
今季限りで辞任する立浪和義監督を勝利で送ることができなかったからか、試合後に松平はベンチで号泣。利き腕の右手をフェンスに叩きつけて悔しがった。
そんな中、松木平の「登場曲」をめぐって、「しっかりしてくれ、中日ドラゴンズ」というファンの声が…。
この日、松木平は嵐の「マイガール」を登場曲としてセレクト。ところが使用されたのはなぜか公式の曲ではなく、素人がカバーした「カラオケ曲」だった。バンテリンドームに響き渡る聞き慣れない歌声に、スタンドのファンがどよめいたのは言うまでもない。
このカバー曲の「音源特定」は完了。チャンネル登録者数1000人程度の当時15歳のYouTuberが、2013年2月にアップした曲であることがわかっている。動画のコメント欄には「ナゴヤドーム公演おめでとうございます」「投稿者もまさか11年後にバンテリンドームで流れるとは思ってなかっただろうなぁ」などと続々。これには本人も驚いているのではないだろうか。
登場曲は選手がマウンドや打席に向かう時の気分を高めるために好きな曲をセレクトし、自ら音源を持ち込むのが一般的だ。松木平がうっかり間違ったのか、あるいは球団の不手際なのか。
試合前のメンバー表の交換時には、立浪監督が現役時代に長年登場曲として使っていた、中村あゆみの「翼の折れたエンジェル」が流れた。球団の粋なはからいに、球場は割れんばかりの拍手で包まれた。もしかしたら立浪監督の登場曲に意識を集中するあまり、松木平の曲が疎かになってしまったのか…。
屈辱の3年連続の最下位フィニッシュに加え、登場曲まで間違うグダグダぶりに「しっかりしてくれ」と思うのは当然だろう。
(ケン高田)