このまま「器用貧乏」としてキャリアを終えてしまうのだろうか。ヤクルトの内山壮真が、近日中に腰のヘルニア手術を受ける。スポーツ紙デスクが解説する。
「宮崎で開催中のフェニックスリーグや秋季キャンプには帯同せず、治療に専念するようです。高卒2年目の2022年、主に代打で勝負強い打撃を見せるや、昨季は捕手と外野手の併用で94試合に出場。昨年5月には、巨人の大勢、横川凱、DeNAガゼルマンから3戦連続本塁打を放つ離れ業を見せました。ベテラン中村悠平の跡を継ぐ正捕手候補として、ブレイクが期待されていたのですが…」
今季の開幕直前に、上半身のコンディション不良で戦線離脱。その兆候はユーティリティープレイヤーの「ジレンマ」として、春季キャンプ中から見え隠れしていた。球団OBが振り返る。
「オーバーワークが目に余りましたね。例えば、午前中にキャッチャーの練習をしてサードと外野のノック、午後から打撃練習とウエイトトレーニングをする毎日ですよ。春季キャンプでは、シーズンを戦い抜くために体に負荷をかけておく必要があるとはいえ、単に野手が複数のポジションを兼ねるのとは、ケタ違いの練習量だったと思います。内山本人も出場機会を求めて前向きに複数ポジションの練習をこなしていますが、キャンプ中から常に疲労困憊に見えましたね」
なんとか8月に出場選手登録されるも、出場した24試合で打率1割9分2厘、0本塁打、3打点。高津チルドレンのホープに暗雲が垂れ込めている。