5月11日、12日のヤクルト戦で3本のアーチを放ち、量産体制に入ったかに見える巨人・岡本和真。5月16日時点で、9本塁打の村上宗隆に次ぐ8本で、中日の細川成也と並び、2位に躍り出た。岡本復調の兆しに安堵する巨人党の声がある中で「さもあらず」と分析したのは、野球解説者の江川卓氏だ。
江川氏は自身のYouTubeチャンネル〈江川卓のたかされ【江川卓 公式チャンネル】〉で、こう解説した。
「打率が4割近くあったのが、今は2割7分、8分まで落ちてきてますからね。僕の中では、ピッチャー目線でいうと、(打席での岡本の)目線がボール1個高くなってるかなって思いますけどね。高めのボールのホームランが多いんですよ。そのボールを打ってると、絶対(打撃フォームを)崩すから、ホームランになってるからいいとは思わないですけどね。そのボールを見送れば、ボール(の判定)なんで。相手の失投でストライクゾーンのボールを打てば形(打撃フォーム)は崩れないので…」
確かに今シーズンの岡本は、高めの球をスタンドに運ぶイメージがある。ゆえに低めのボールで三振する場面をよく目にする、とも江川氏は指摘した。
5月14日のDeNA戦では「プロ10年目にして初」のレア記録で話題になった。3回ウラの攻撃で相手投手のアンソニー・ケイが投じた6球目のチェンジアップを空振り。これが暴投となり、岡本は一塁ベースに振り逃げで出塁する。この振り逃げが、岡本にとってプロ初の珍事だというのだが、問題は内角寄り低めで、見送ればボール判定でもおかしくない球を振ったということにある。
岡本が強振するボールの高さが、ひとつの見どころだろう。
(所ひで/ユーチューブライター)