スポーツニュース番組「JNNスポーツチャンネル」(1986年~1990年)に日本初の女性スポーツキャスターとして起用され、ブレイク。以降はスポーツ番組に限らず、レポーター、司会者など活躍の場を広げ、バラエティー番組にも数多く出演した。
そんな出光ケイのブレイク元年、TBSが黄金期の西武ライオンズにカメラを入れることに力を注いだ時期があった。そこで出光は「西武担当」に。ところがある時、失敗をやらかす。
野球解説者・大久保博元氏のYouTubeチャンネル〈ダグアウト!!!〉で、出光はその現場を振り返った。
「私も20代の前半で若かったから、膝丈くらいのスカートで2、3センチのヒールを履いてグラウンドにいたわけです。そうしたら鈴木さん(当時の広報部長)がピッピッピって。『選手がプレーするところでヒールで潰されちゃ困るんだよ』って怒られたの。ガツンと結構やられました」
そこへ救いの言葉をかける選手がいたのである。高卒ルーキーの清原和博氏だった。出光のそばへと歩み寄ると、
「『僕ら、これ履いてますよ』ってスパイクの歯を見せてくれたの。清原さんっていい方ですね。まだ18歳ですよ」
「目上に対して礼儀正しい男」と評判の清原氏は、渡辺久信GM兼監督代行からかつて「素顔は少々シャイな感じで、それでいてよく気が付く、気持ちのとても優しい男」と評価されている。
この年、打率3割4厘、31本塁打、71打点で新人王に輝いた清原氏は、気遣いも新人王級だったのである。
(所ひで/ユーチューブライター)