こんにちは! 高木真備です。
今回は川崎競輪場での初イベント開催当日のお話です。たくさんの方に来てほしいな、でも上手くできるかな…小学生の頃に感じた運動会のようなワクワクした緊張感で、当日を迎えました。
イベント自体は昼過ぎからでしたが、念入りに準備したかったので、午前中の早い時間に到着。意外だったのが、テント張りやテーブル配置などの作業がとても大変だったことです。
イベントの内容は事前に準備できましたが、備品の設置は当日でないとできなかったため、大急ぎで行いました。「あれもやらなきゃ、これも…」と慌てる私を、たくさんの方がサポートしてくださいました。皆さんの優しさに感謝です。
そんなこんなで、なんとか無事にセッティングを終えて、イベントがスタート。私がこだわって作った「わんにゃんクイズ」にはたくさんの方が挑戦してくださいました。
クイズは全5問のラリー形式。これはラリーにすることで、競輪場に来たことがない方に場内を散策してほしい、という思いも込めていました。しかし! 風が強すぎて、貼り出した問題が飛ばされる事態に(笑)。そこで急遽、場所を変えることになり、場内散策という形にはなりませんでしたが、クイズは無事にスタートできました。
参加者は解答用紙を受け取り、クイズを解いて答え合わせ、解答用紙と引き換えに、くじ引きに挑戦でき景品ゲット…という流れです(写真は、解答用紙を配布する私)。事前に近隣の公園をリサーチして考えた地域猫のこと、殺処分のこと、そして犬猫が保護されてしまっている理由に関すること…。様々な角度から見た、猫のクイズを作りました。
皆さんがいちばん驚いていたのは、猫の繁殖力の凄さと子猫の殺処分の多さでした。普段はなかなか考えることのない内容なので「初めて知りました」とおっしゃる方が多かったです。この問題は「なぜ地域猫がいるのか」ということにも繋がっているので、流れを理解して頂くことができたのかなと感じています。
そしてくじ引きができるというところも、こだわったポイント。真面目な問題を解くだけでは不特定多数の方に参加して頂くのは難しいと思ったので、景品ゲットという楽しさを含めた企画にしたくて考えました。
景品はというと、競輪好きの方には競輪グッズ、子供や競輪を知らない方にはお菓子系、それぞれ好きなくじ引きを選べるように、工夫もしました。
その結果、子供から大人までたくさんの方が参加してくださって! 「もっと景品を準備しておけばよかったー!」と思うくらい(笑)、本当にたくさんのご参加、嬉しかったです。
でも、課題も色々と見つかりました。まずはクイズを解いた後の答え合わせについて。
答え合わせコーナーに展示してある正解をご自身で確認して頂くスタイルにしましたが、それだとサラッと正誤だけを確認して終わりにしてしまう可能性があると感じました。このクイズのいちばん大切なところは「ひとつでも知識を持ち帰ってもらうこと」。となると、答え合わせはもう少し伝え方を考えるべきだと思いました。
それ以降は毎回、私が答え合わせコーナーの担当をしています。パネルを使って必ず答え合わせを一緒に行い、大人と子供で説明を変えたりしながら「伝える」ということにこだわるようになりました。
参加してくださった方の様子を見ながら少しずつ説明の仕方を変える作業がとても新鮮で、私にとっては挑戦でもあったりしています。これからも一人ひとりにお伝えできるように、心を込めて続けていきたいです。
そんなこんなでバタバタではありましたが、初めてのイベントとしては大成功だったと思える1日となりました。たくさんの方の協力とご来場くださった方々へは、感謝しかありません。このイベントが多くの方に伝わるきっかけになって、猫たちの幸せに繋がったらいいなと、常に願っています。
さて、この第1回目のイベントから2年が経ちました。次回は「現在地」について書いてみたいと思います。
(高木真備)
たかぎ・まきび/1994年8月17日生まれ。2014年に競輪選手としてデビューし、2021年ガールズグランプリで優勝して年間女王になる。2022年に競輪選手を引退し、その後は犬猫の保護活動に携わっている。