メジャーリーグではワールドシリーズ進出を懸けたリーグ優勝決定戦が繰り広げられ、ドジャースとヤンキースが激突することになった。そんな中、「MLB.com」が「意味シンなニュース」を公開した。ドジャースの今オフの補強に関する衝撃情報だ。
それによると、先発投手の補強が最優先事項になるという。故障者の続出によって、大事なポストシーズンマッチで先発投手が足りなくなり、リリーフ投手を総動員させるブルペンデーが設けられたほどである。
「投手補強の方向性」は、各米メディアも同意見だろう。トレード、フリーエージェント市場、マイナーリーグからの若手抜擢などが行われるが、今オフのドジャースは「トレードを注視すべし」だという。現地ジャーナリストが解説する。
「若手育成を急ぐカージナルス、ブルージェイズなどを相手に、主力級の投手を獲りにいくのだと。交換要員は若手になりそうです。それも、ファームシステムで評判のトッププロスペクト(有望な若手)を大量放出する気配があるのだと…」
ドジャースは米メディアが調査するファームシステム・ランキングで、5位に据えられている。昨年オフに大谷翔平と山本由伸を獲得したように、FA市場の大物獲得に熱心だが、若手育成にも大金を投じてきた。そのトッププロスペクトを「交換要員で大量放出する」ということは、チーム作りの根底に影響しかねない。「出す」ということは「新たに獲る」アテがある、とも解釈できるが…。
これは飛躍しすぎかもしれないが、「若手の育成枠」に空きを作るのは、ロッテ・佐々木朗希のポスティングが「今オフにある」と見越しての戦略なのか。
「今季、アスレチックスのメイソン・ミラーがブレイクしたように、マイナーには100マイル以上の直球を投げる投手はたくさんいます。『剛速球を投げられる』だけで、トッププロスペクトの名簿に入った投手もいます」(前出・現地ジャーナリスト)
メジャーリーグは才能のある若手への投資を惜しまないが、見切りをつけるのも早い。今オフ、またしてもドジャースが「主役」となりそうなのである。
(飯山満/スポーツライター)