就任3年目で初めてクライマックスシリーズに進出、ファーストステージ突破(10月17日時点)まで果たした日本ハムの新庄剛志監督(52)。熱戦の裏側ではBIGBOSSの去就が浮上していた‥‥。
就任1、2年目は最下位に終わり背水の陣で迎えた今年。万波中正、水野達稀、田宮裕涼など、次々と若手を起用した采配が当たり、リーグ2位でレギュラーシーズンを終えた。「今年は勝ちにいく」と燃えた新庄監督も、以前のようなおちゃらけキャラはなるべく封印して勝負師に徹していた。このまま来季以降も常勝チームを作り上げてもらいたいものだ。が、さる球団OBはこう語る。
「本人が周囲に『監督は疲れた。勝っても負けても今年で終わりたい』と〝電撃勇退〟をほのめかしているというのです。そもそも球団が新庄監督を起用したのは、自前球場となったエスコンフィールド北海道への集客力をつけるのが最たる要因だった。開業元年を迎えた昨年から狙い通りに大幅黒字をもたらし、今年も72試合で207万5734人を動員。1試合平均2万8830人と、近年では考えられないような観客を集めた。それどころかチームを2位にまで躍進させた。まさに救世主となった新庄監督をそう簡単に手放すわけがない。球団は来季続投を申し出るつもりです」
慰留が奏功するのだろうか。確かに、チーム内からは「もう1年やるのではないですかね?」「来年こそリーグ優勝して颯爽とチームを去りそう」と、あと1年はユニフォームを着るとの見方も強まっている。だが、単純な計算では答えを弾き出さないのもまた、BIGBOSSたる所似である。
「『新しいことにチャレンジしたい』と新庄監督は常々言っています。実は次のビジョンがすでにあり、自分でチームを持つことなんです。様々なスポンサーを募り、独立リーグの球団を買収するプランを温めているといいます。そのために必要な資金集めにも、もう目が向いているそうです」(球団関係者)
監督就任直後、新庄監督のタレントとしてのギャラが番組1本につき約300万円と急騰したという。
「これはテレビに限らない金額だったので、予算が少ないラジオ局は早々に撤退したのです。一方で喜んで飛びついたのはイベントを手がけるPR業界。新進気鋭の企業は知名度がなくても予算が組めるところがあり、ある社はCM契約に5000万円で手を打ったとの情報もあります。仮に今年限りで辞めれば『若手を育てたBIGBOSS』『新球場を満員にした男』として広告価値、タレント力は上がる一方でしょう。今後のギャラは倍増の600万円ほどの価格を設定し、露出を年に一度に絞ったりしてCMで稼ぐようです」(広告代理店関係者)
新たな夢に向かうべく、構想はバッチリ。広告業界も腕をまくって新庄監督を起用しようと狙っている。
「選手育成に成功したイメージに合う教育関係のクライアントのウケがよく、今後のCM出演がOKになれば、オファーが殺到することは間違いありません。また、出身地・福岡の企業も新庄監督の動向に注視しているようですね。年収は監督就任以前をはるかに上回りそうな勢いで、芸能界でも幅広く顔が利く某有名事務所の社長みずからがトップセールスをしているので障害もなさそうです」(前出・広告代理店関係者)
体制が整えば、今度はプロを目指す若手たちを育てることに邁進─。果たして、新たな〝新庄劇場〟が幕を開けるのだろうか。