元グラドルとの密会不倫が発覚した国民民主党代表の玉木雄一郎氏は、その直後こそ謝罪会見を開くなどしてしおらしい姿を見せていたが、その後は「103万円の壁」をはじめとする目玉公約の実現を免罪符に掲げ、「不倫より政策」と言わんばかりの「ドヤ顔」で、国政を手玉に取り続けている。
先の衆院選で自公が過半数割れに追い込まれたとはいえ、国民民主党が獲得した議席数は「わずか28」にすぎない。にもかかわらず、不倫スキャンダルを「プライベートな問題」として一蹴し、キャスティングボートを握って永田町を振り回す玉木氏に今、政権与党内から激しい怨嗟の声が上がっているのだ。
自民党の有力議員が指摘する。
「仮に自民党の国会議員に同様の不倫問題が浮上したとすれば、玉木さんはここぞとばかりに厳しい責任追及の声を上げていたはずで、その議員は間違いなく辞職に追い込まれていたでしょう。事実、防衛副大臣だった宮沢博行(元衆院議員)さんは今年4月、週刊誌が報じた女性問題の責任を取って議員辞職している。にもかかわらず、玉木さんはシレッとして代表を続けているのだから、これはもう言語道断の二枚舌と言うほかはないでしょう」
さらに自民党の大物OBは、次のように畳みかける。
「玉木さんは少数与党に転落した自公政権の足元を見て『103万円の壁の撤廃』や『ガソリン税減税』などを強硬に迫っている。しかも『政策協議には真摯に応じる』と言っておきながら、壁の撤廃で必要になる7兆円規模の財源については『それは政府が考えること。オレたちは知らない』の一点張り。これは『要求に応じなければ不信任案を提出して、内閣を総辞職に追い込む』という、事実上の恫喝だろう」
その上でこの大物OBは、次のように警告を発するのだった。
「玉木さんには『いつまでも調子に乗っていると、いずれ手痛いしっぺ返しを食らう』と忠告しておこう。『驕る平氏は久しからず』だ」
永田町は怨念が渦巻く伏魔殿。賞味期限が切れた時、その怨念は一気に噴き出す。
(石森巌)