例年より数日遅れで「NHK紅白歌合戦」の出場者が発表された。動画再生5億回を突破した「Bling-Bang-Bang-Born」のCreepy Nuts、菅田将暉の末弟である「こっちのけんと」ら10組の初出場組のほか、イルカやTHE ALFEE、高橋真梨子といった1970年代ソングが復活する。韓流アイドルグループは昨年より2組減の、4ユニットだった。
NHK関係者によると、今年も出場が見送られた旧ジャニーズ勢(STARTO ENTERTAINMENT社、以下S社)の処遇をめぐって、局内が荒れたという。
「10月20日のNHKスペシャル『ジャニー喜多川〝アイドル帝国″の実像』の放送内容をめぐって、横ヤリが入ったと聞きます」
つまりは、S社寄りの局員や歌番組を制作するNHK関連会社から抗議を受けたり、内容に口出しをされたのだという。
その上で、NHKがS社タレントに対する紅白出場の打診をした際、S社は「あんな番組だとは思わなかった」とNHKへの不快感をあらわにして、紅白打診への態度を硬化させのだと…。
「そうして報道サイドと歌番組サイドが互いに不満を膨らませているところに、態度を硬化させたS社が『NHKスペシャル』に抗議の意を示すとともに、紅白出場への『条件』を出してきた。紅白担当者はS社に振り回されることとなり、局としては紅白以外の部署の放送内容にまで口出しされ、局員の不満を抑え込んでまでS社のタレントを紅白に出すメリットはない、と判断したのです。Number_iやDa-iCEを代わりに出せばいいわけですから」(前出・NHK関係者)
そんな局内の緊張感とエアポケットにハマったのが、元ジャニーズ事務所副社長で「TO BE」を運営する滝沢秀明氏だったそうで、
「態度を硬化させるS社に対し、滝沢さんとの交渉はスンナリいったそうです。NHKからすれば、局員と視聴者から批判されるリスクと気苦労を背負ってまで、S社の無茶ぶりを飲むことはない。昨年はYOASOBIの『アイドル』に合わせて日韓ダンスユニットが圧巻ダンスを見せましたが、滝沢さんとNumber_iの3人なら、番組を盛り上げる演出に柔軟に対応してくれるでしょう」(前出・NHK関係者)
SNS上ではSTARTO推しのファンが荒れているが、そんな雑音をかき消すのが、今年ソロデビュー50年目のイルカと、デビュー50周年のTHE ALFEEの歌声だ。かぐや姫の名曲「なごり雪」をイルカがカバーした縁から、かぐや姫や活動休止した吉田拓郎のサプライズ出演の可能性はあるのか。スポーツ紙デスクによると、
「昨年のさだまさしによる谷村新司さん追悼コーナーは、中高年の視聴者に好評だったそうです。中高年視聴者は、顔すら知らない日韓アイドルが2回3回と紅白出演しているのに、THE ALFEEが41年ぶり2回目の出場というのはあまりにひどい。谷村さん、坂本龍一さん、高橋幸宏さんに続き、今年は大河ドラマの常連だった西田敏行さんが亡くなった。70代のミュージシャンが紅白で顔を揃える機会は、二度とないかもしれません。今年の紅白は、しみじみとフォークソングメドレーや西田さんの追悼コーナーに期待しましょう」
元日の能登半島地震に始まり、人心が荒れ続けた2024年。帰省客でごった返す駅のホームに「なごり雪」が流れる美しい光景で締めくくりたい。