嵐の相葉雅紀が、フジテレビの関東ローカルで「相葉◎×部」という30分番組を担当している。だが、まさかこの番組が、栄華を極めた「VS嵐」の最終形態だとは誰も思わないだろう。
ピンボールランナー、クリフクライム、バンクボウリング、キッキングスナイパーなど、聞いただけでどんな競技かご記憶の方は多いだろう。木曜夜7時を約13年にわたり彩った「VS嵐」は嵐の活動休止に伴い、2020年12月に終了した。
翌2021年1月からは、「VS嵐」のゲーム要素を受け継ぐ後継番組「VS魂」がスタート。その「キャプテン」を任されたのが相葉だった。彼以外は全員が新メンバーという慣れない環境で始まったのだが、やはりどちらかというとボケの相葉は他のメンバーの魅力を引き出せず、消化不良に。のちに番組は「VS魂グラデーション」としてリニューアルされたが、これもうまくいかずに終了した。
その後、ゲームの要素を全てなくした新しい番組が「木7◎×部」というタイトルで、相葉続投でリスタートしたものの、半年間で打ち切られる。そして「相葉◎×部」と改題され、土曜の夕方30分、しかも関東ローカルという「超窓際」に置かれることになった。
ここで考えたいのが、はたして後任は相葉が適任だったのか、ということだ。放送作家が語る。
「実は『VS魂』の収録を、相葉が体調不良で休んだことがあったのです。それは大事なレギュラー初回でした。そこで急きょ、ニ宮が登板し、見事な司会ぶりを見せました。当時、メディアは相葉不要論を書き立てましたが、今のニ宮のMCとしての活躍を見れば、あながち間違っていなかったのでは」
放送12年目を数える「ニノさん」(日本テレビ系)は、この10月から毎週金曜午後7時へと放送枠を変更し、ゴールデンタイムで絶好調。また、5月に麒麟・川島明とダブルMCを担当したローカル特番「川島二宮のタミゴエ」(フジテレビ系)が、11月に初GP帯&初全国特番に昇格した。11月27日には「ニノなのに」というゴールデン特番をTBS系で控えている。
「一見、やる気のない、毒舌でもなく、つかみどころのないMCぶりが受けているかしもれません。もちろん、きちんと人を見ているので、ツッコミもできる。人によって向き合い方を変えていけるので、多人数の番組を仕切ることができます。対して相葉は…やはり嵐の4番手、5番手で輝くタイプというか、前に出るキャラではない。一応、司会もやっていますが、あの時に『VS魂』の司会として正式にニ宮を入れておけば、まだ何かが変わったかもしれない」(前出・放送作家)
まずは5人の復活を願おうではないか。
(魚住新司)