続いて、昨年は日本馬が5頭参戦し、最高着順が3着(ナミュール)だった香港マイル(第7R)。勝ったのは同レースで3勝目を飾った香港の英雄ゴールデンシックスティだが、9月に引退を発表し、抜けた存在はいなくなった。
「人気を集めそうなのが昨年の2着馬ヴォイッジバブルです。今年は計7走して〈2 2 1 2〉。着外に敗れた3月のドバイターフ(13着)と6月の安田記念(17着)は、ともに海外遠征&左回りという共通点があります。スパッと切れる感じはないですけど、高い先行力は魅力ですね。また、粗削りながら、まだノビシロを感じるのがギャラクシーパッチ。2走前のGⅡシャティントロフィーでは、斤量が6ポンド軽かったとはいえ、ヴォイッジバブルを差して1馬身半差で優勝しています。スタートが遅く、後方からの競馬にならざるをえない点はウイークポイントですが、潜在能力は高く、前走のGⅡジョッキークラブマイルの敗戦(3着)で人気を落とすようなら、妙味があります」(秋山氏)
一方、日本勢はNHKマイルCを制したジャンタルマンタルと、昨年惜しくも4着で終わったソウルラッシュが再び挑む。
「ジャンタルマンタルは、秋初戦に予定していた富士Sを熱発で回避しましたが、いったん放牧を挟んで順調に調整されています。外枠から他馬を寄せつけなかったNHKマイルCの内容からも、やはりこの距離はベストと言える。自然体で好位置をキープできる自在な脚質もシャティン向きですね。古馬との戦いでも侮れません。ソウルラッシュは、鞍上のそつのないエスコートもあって、マイルCSで待望のGⅠ初制覇。京都の荒れた馬場への適性も勝因の一つでした。序盤からある程度のスピードを要求されるシャティンでは立ち回り方が難しくなりますが、昨年は4着していますし、今の充実ぶりなら無視はできません」(増井TM)
当日の初戦となる香港ヴァーズ(第4R)にはステレンボッシュとプラダリアが参戦するが、馬券的には香港スプリント(第5R)が面白そう。
「ここは地元のカーインライジングの独擅場です。連勝を7に伸ばした前走GⅡジョッキークラブスプリントでは、先行策から直線で楽々と抜け出して1分7秒43のレコード勝利。ハイレベルの香港スプリンターの中で頭1つか2つ抜けた存在で、死角らしい死角は見当たりません。2着探しでしょう」(秋山氏)
日本勢はサトノレーヴ、トウシンマカオ、ルガルの3頭だが、大将格は9月のスプリンターズSを制したルガルだ。
「凡退した高松宮記念(10着)はレース後に骨折が判明し、酌量の余地がある敗戦でした。前走のスプリンターズSは超ハイペースの展開を好位で構えて直線で抜け出す完勝劇。ゲートさえ決まればスピード負けはなく、自在に動ける脚質も長所です。相手は強くなりますが、馬体のスケールでも見劣らないだけに注目です」(増井TM)
秋山氏と増井TMの最終結論を参考に、大儲けといこう!